心のビタミン
〜国語で悩んだら読んでください〜

第8回
-偏差値50からの勉強法-

吉田講師(中学受験鉄人会スーパープロ家庭教師)

 今回は現時点(9月中旬)において、ある程度の実力、つまり、各塾の模試(定期テスト)において平均ぐらいであるが、今一つ伸び悩んでいる生徒さんについて、より具体的な勉強方法を挙げてみたいと思います。

  • 1.時間管理を徹底する
  • 2.語句の意味を電子辞書を使って徹底的に調べる
  • 3.設問を取捨選択し、自分が解けるものと、解けないものとを見分ける力を養う

 1.については、実際に過去問を解く時に、本文を読むのにかける時間を8分〜12分(A)とし、 設問を解くのにかける時間を15分ぐらい(B)にして、(大問2題 時間が50分のとき)制限時間内にどれくらい得点できるかスコアを出してみましょう。

 この時、(A)についてはそれ以下でもそれ以上かかってもダメです。もちろん、本文の長さによるのですが、ある程度長い文章であれば、6分くらいで読み終わった、逆に15〜20分かかるようでは良くないのです。そしてこの時、黙読しながら線を引くことです。線引きに関しては、「どの部分に線を引いたか」より「線引きした箇所の量は適切か」ということの方が重要です。

 今ここでは、ある程度の実力はついている生徒さんを対象としていますので、線引きの箇所については、それほど問題でないとします。余りに線引きが少ないと、頭に情報(内容)があまりinputされてないと考えられ、逆に余りに多いと、設問を解く時の「目印」の役割を全く果たせなくなるので。具体的には、本文全体の3〜5割の量が適切だと思います。もちろん、場所的にかたよりがあっても構いません。具体例などは特に線引きする必要はないのです。

 以上がしっかり実践できなかったり、実践したうえでスコアが100点満点中10〜20点台だと、その学校の過去問にとりかかるのは、時期尚早だと思います。

 ここでは、偏差値47〜52ぐらいの生徒さんを対象としていますので、ターゲットにしている人はあまりいないと思いますが、念の為触れておくと、麻布・武蔵については最初はそんなものだと思われるので、構わずどんどん進めて下さい。本文のパターン、設問のパターンがわかってくれば、内容自体は決して難解でないので、どんどん記述も書けるようになりますので、気にする必要はありません。むしろ、へこむことなく強気で取り組むべきでしょう。

 また、スコアが30点後半〜50点ぐらい(合格点は60点前後だという前提で)あれば、現時点でその学校へ向けて良い具合に進んでいると言えます。この場合、同じようなレベルの学校の過去問に取りかかるか、もう少しレベルの高い学校の過去問に取りかかって良いでしょう。

 2.については、やはり電子辞書はあった方が良いでしょう。ローマ字も勉強しておくことが今後英語を学習する時のベースとなるという意味においても、今のうちに電子辞書に親しんでおくことをお勧めします。我々の世代(30代後半〜40代前半あるいは半ば)からすれば、まず普通の辞書をひくことから慣れていく方が良いのでは・・・という考え方もあるでしょうが、「文明の利器」を利用しない手はありません。少し話が逸れますが、中学では意外と英語でつまずいてしまう人が多いものです。私学における英語教育は、年々ハイレベル化される傾向にあるからです。是非、電子辞書の利用をお勧めします。具体的には、中学生用のものが最適だと思います。高校生、一般・社会人用のものは、特に必要のない辞典が多く含まれているので、避けた方が無難です。中学生用のものには国語辞典として「広辞苑」ではなく、「大辞林」や「名鏡」あるいは、「例解国語辞典」が入っているのも利点です。「広辞苑」は古典がベースになっているのでわかりにくいのです。実際、高校生でも使いにくいものとなっている様です。電子辞書は関連事項にどんどんジャンプして調べられる機能があるので、調べるスピードもupします。

 3.については、試験では100点取れることはまずないということと、60点が合格の目安だということからすれば、設問全部に答える必要はなく、やるべきものを判断して、それを正解できるようになることが重要です。つまり、正答率を上げることです。
記述については2分ほど考えて、ヒラメキがなければとばすという勇気が必要です。考えているうちに5分ほど経ってしまったというのではダメです。普段からしっかりとしたタイム感覚を養うことが必要なのです。設問によっては、ほんの20〜30秒ほどで解答できる設問もあったりするので、それを決して見逃してはいけません。

 しかし、「時間との勝負」ということを常に念頭に置いて問題を解くことはなかなか難しいので、基本的に「5分経ったよ」とか、「もうすぐ10分だよ」というようにした方が良いと思います。すると、だんだん自分でストップウォッチや時計を確認するくせがついてきます。

 最後に、頭の回転速度をupさせるために、本文の読みにかける時間を3〜4分という極めて短い時間にしてチャレンジしてみるのも良いでしょう。これは全く読む力がない生徒さんにとってはムリな話ですが、ある程度実力があれば潜在能力を引き出すことが期待されます。少ない時間で内容を理解しようとすれば、自ずと大事なところはどこか考えざるを得なくなるのです。

 以上、参考にしてみて下さい。

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