【演習問題集】
『予習シリーズ』の内容に合わせた問題集。1学年につき上下巻あるが、6年は上巻のみで、6年の下巻に対応するものとして『実力完成問題集』に名称が変わる。『演習問題集』は4教科ともに存在するが、『演習問題集・基本編』は算数・国語のみ、『演習問題集・応用編』は算数のみとなる。
【学校別判定テスト】
学校の出題傾向に合わせた内容で、より具体的な傾向対策を目的としたテスト。毎年11月頃に実施される。平成20年の対象校は「開成・麻布・武蔵・駒場東邦・桜蔭・女子学院・雙葉・フェリス・慶應中等部・筑波大附属駒場・栄光学園」の11校。サピックスの『学校別サピックスオープン』と同じ趣旨だが、サピックスでは上記学校以外に「早稲田・早実」が対象とされている。
【教材購入】
四谷大塚の教材は、以前までは各校舎で購入することができたが、現在は公式サイトのみの販売となっている。
【計算と一行問題集】
算数の基本補助教材。その名の通り、計算問題と基本問題が掲載されている。苦手分野対策や、計算のスピードアップを目的として利用されるケースが多い。問題のレベルとしてはすべて基本範囲で、問題数が1ページに10問となるため、時間制限を設けたテスト形式で進めるなど、活用方法も幅広い。
【月謝】
四谷大塚の月謝システムは入会金が21、000円で日能研とサピックスの中間の金額で、月謝は6年生の4教科で50,400円。この他、月会費が1,575円となる。テスト代・テキスト代は含まれていることに注意が必要(日能研は含まず、サピックスは込み)。結局は年間を通さないと他塾との比較はできないが、トータルして塾選びの要素とすべき程の違いはない。
【公開組分けテスト】
『予習シリーズ』の10回分を範囲として実施され、四谷大塚に通っていない外部生も受験することができる。外部生に関しては、テスト結果で到達したレベルのクラスに入室することができる。4、5年生は年に3回、6年生は5月、8月の2回実施される。
【合不合判定テスト】
四谷大塚が実施する、志望校判定のための公開模試。日能研の『センター模試』、首都圏模試センターの『統一模試』と合わせて「三大模試」と呼ばれる中で、受験者数、偏差値レベルともに随一の信頼度を得ている。四谷大塚、提携塾の生徒以外にサピックス生が参加してくるために、偏差値レベルが上がるとも言われる。9月から12月まで毎月1回、計4回行われる。テスト時間の構成などがやや独特のため、9月の第1回は力を出し切れない生徒が多い。これまではテスト返却まで時間がかかっていたが、『e−四谷大塚』(【e−四谷大塚】参照)の導入でより早期に確認できるようになる。それでも12月の最終回返却時には、ほぼ志望校が決定しているケースが多いため、11月の第3回が大きなポイントになるとも言える。
【合不合判定予備テスト】
『合不合判定テスト』の前に行われる予備テスト。第1回が4月に、第2回が7月に行われる。第1回テストについては、4月の時期からすると難しい問題が出題されるため、結果に一喜一憂するよりも、テスト後の課題を見出すためのテストとしての位置づけになる。ちなみに『合不合予備』については、サピックス生は日程が合わず通常は受験しない。
【週報】
『週例テスト』の結果が発表される会報誌。テストコース別に発行され、学校情報、週例テストの成績、偏差値、順位一覧表、成績優秀者一覧表などは掲載される。特に注目を集めるのは個人の偏差値と、順位一覧表になる。成績優秀者一覧表に名前が出ることは、「『週報』に載る」という言い方がされ、週例テストを受けるうえでの目標でもあり、大いなる名誉にもなり、モチベーションアップにつながる。
【志望校別サピックスオープン】
サピックスが実施する6年生向けの公開テストのひとつ。4月・5月に実施され、四教科ともにA、Bタイプの問題が用意される。合計で5時間強にも及ぶのだが、昼休み以外は2時間以上、休みなしで取り組まなければならない。前日にマンスリーテストがあることもあり、体力的にもハードなテストとなる。結果は志望校別に合格可能性が%で算出される。
【週例テスト】
四谷大塚と提携塾の生徒が毎週受けるテスト。内容としてはその週に演習した単元の復習となる。かつて四谷大塚がテスト会であった頃から伝統的に行われているテストで、塾には通わずに、このテストだけ受けるという受験生もいる。テストコース(【テストコース】参照)が分かれており、コースによって難度が異なる。結果の偏差値もコースごとに出される。
【週例テスト問題集】
四谷大塚で行われる『週例テスト』(【週例テスト】参照)をまとめた教材。算数・理科・社会で各上下巻構成となり、国語は著作権の関係などで発刊されていない。週例テスト以外にも『合不合判定テスト』『合不合予備テスト』(【合不合判定テスト】【合不合判定予備テスト】参照)も掲載されるので、それぞれのテストを受ける前のシミュレーションとして有効に活用することができる。テストコースによって、問題がレベル別に分かれているため、状況に応じて演習することができる。。
【全国統一小学生テスト】
四谷大塚が実施する、小学3、4、5年生対象の全国規模の学力テスト。平成19年からスタートし、既に3回が終了。平成20年11月実施の第3回には全国2000の会場に80000人近くの受験者が集まった。平均点を55〜60%の正答率とするテストなので決して簡単な問題は多くない。全国で比較すると関東地区とその他の地域で、平均点で24点もの開きが出る結果となった。四谷大塚としては、本テストを受けた生徒を四谷大塚ならびに提携塾への入塾につなげたいという意向がある。
【テストコース】
『週例テスト』をレベル別に分けたコースで、上位から「S・C・B・A」と分けられ、どのコースに所属するかは、入塾テストやその後の組分けテストで決まる。教室のクラスとは別になる。コース別に偏差値が出るため、CコースからSコースに上がったが偏差値は下がった、といった現象は当たり前のように起こる。成績としては上位コースに入れるが、現状のコースにとどまるといった選択は、教室と相談のうえ可能。
【通信くらぶ】
四谷大塚の通信教育システム。『予習シリーズ』を一週間学習した後に、『週例テスト』とおなじ内容の『確認テスト』が送られてくる、といった完全四谷大塚準拠型のカリキュラムになっている。4〜6年生を対象としており、1〜3年の低学年を対象とした『リトルくらぶ』も存在する。
【復習ナビゲーション】
四谷大塚が実施する、インターネットを使ってのテスト復習システム。週例テストの結果が24時間以内に返却され、講師による「VOD(ビデオ・オン・デマンド)授業」が行われ、さらに復習問題が提供される、といった流れ。日能研のDI採点にビデオ授業まで追加したような形態だが、こうしたシステム導入には、通信授業に定評のあるナガセが株主となったことが大きく影響している。
【プリバート】
サピックスの個別指導部門。基本的に講師1人に対して生徒2人のスタイルになっている。授業時間は1コマ60分で、授業料は1年生から6年生まで一律。同じ個別でも、日能研ユリウスが1対1のコースも選べる点、授業料が学年や回数によって変動する点、1コマの授業時間が90分である点など、細かな違いはあるが、授業料としては年間通して見なければ、どちらが得とは言い切れない。いずれにせよ、生徒個人の特性を見ての進度となるメリットがある一方で、集団の緊張感はないので、周りに流されると授業にならないリスクは十分に考慮すべきである。
【マンスリーテスト】
月に1回行われる塾内テスト。同じ塾内テストでも日能研のカリテや、四谷大塚の週例テストとは異なる意味合いを持つ。毎週と毎月、といったペースの違いだけではなく、ひとつのテストでクラスが決定することになるという重み。サピックスではどのクラスに所属しているかの違いが他塾より大きい傾向がある。その月に演習した内容なので範囲は決まっているが、受ける生徒の緊張感が公開模試並みになることがある。
【予習シリーズ】
四谷大塚のメインテキストであり、かつ中学受験で確固たる地位を誇るメジャーテキストとも言える。四谷大塚や提携塾以外に通う生徒でも、科目によっては自宅学習に活用することが多い。もとより四谷大塚がテスト会であったことから、自宅学習で確実に理解できるようにと、解説が極めて丁寧で細かく記載されている。また、理科・社会はカラー刷りで写真が多いことで、取り組みやすさに定評がある。
【四科のまとめ】
『予習シリーズ』の知識分野を1冊にまとめた教材。知識問題の総まとめとしての効用が極めて高く、他塾の生徒も秋以降に活用するケースが多い。問題量が多いため、解答のみで解説がないという点はあるが、総復習用としては問題ない。社会は特に情報が充実しており、直前対策まで有効である。毎年データが更新されて、7月に発売される。
【よっくん防犯ブザー】
四谷大塚に通塾する全生徒に配布される防犯ブザー。四谷大塚のメインキャラクターである「よっくん」のフィギュアがついている。有効な防犯グッズと思われるが、四谷大塚のHPではあまりフィーチャーされていない。防犯ブザーに限らず、四谷大塚のHPでは日能研やSAIX(サピックス)と異なり、「安全と安心」のコーナーが、なぜか全面に出ていない。
【四谷大塚直営校】
四谷大塚の本体とも言える直営校は、現在首都圏に17校舎展開している。『YTネット』が全国展開していることから、あえて『直営校』という呼び名が存在しているとも言える。直営校の講師は、大学生のアルバイトはおらず、講師の平均年齢が41歳と他塾と比べて高い。かつて成績上位者が集まった中野・御茶ノ水校舎も依然として残っている。
【四谷大塚ネット】
基本的にはYTネットと同様の法人契約の名称。四谷のカリキュラムと教材を自塾でしようできるという契約で、海外会員だけは、個人で契約できるかたちになっている。YTネットより、四谷からの干渉が強いかわりに、『復習ナビゲーション』(【復習ナビゲーション】参照)を中心としたインターネットを通じたサービスが充実している。 四谷大塚としては、YTネットから四谷大塚ネットへの移行を進めているとの見方もある。
【リトルスクール】
低学年(1〜3年生)対象の教室。1、2年生は週1回の授業で、隔週で算数・国語の演習となる。3年生になると週2回で、算数・国語が週1回ずつとなる。授業はいずれも1回75分で行われ、市ヶ谷校舎を除く全校舎で開講している。同じく低学年向けに『アルゴクラブ』が平成20年4月より開講されている。『アルゴクラブ』は数字ゲームや立体パズルを活用した「考える力」を養成することに目的を置いた教室で、早稲田アカデミーでも開講されている。四谷大塚では、中野・御茶ノ水・渋谷・津田沼・南浦和・新横浜の各校舎で開講される。
【80偏差値】
『合不合判定テスト』の結果で、対象校の合格可能性が80%となるための偏差値。例えば麻布中の80偏差値が「65」とした場合、偏差値65を取っていれば麻布中の合格率が80%になる、といった意味になる。その他「50偏差値」「20偏差値」とあるが、塾との面談などで使われる偏差値は「80偏差値」なので、50、20はほとんど使われることがない。日能研の「R4偏差値」と近似し、サピックスの偏差値とは多くて7,8の開きがある(サピックスの方が低い数値=厳しく出る)。
【e−四谷大塚】
インターネット上での成績閲覧システム。日能研のDI採点を意識した印象が強い。最大の魅力は『合不合判定テスト』の結果が4日後に閲覧できること。時期の迫った第3、4回においては、少しでも早く結果を見ることが志望校の最後の絞込みをするうえでも重要になる。外部生も登録することによって閲覧できる。こうしたシステムを実現できたことにもナガセの影響が伺える。
【YTネット】
四谷大塚と提携塾を結んで、四谷大塚のカリキュラムに沿った学習指導を進めるシステムの名称。『予習シリーズ』を使って授業を進め、週例テストと名称が違うだけの『YTテスト』を受ける、といった完全四谷大塚準拠のシステム。現在は550以上の教室が提携しており、その代表格の『早稲田アカデミー』は、実績で本家を凌ぐ程の勢いがある。入会テストが存在する。