【ウィークリーサピックス】
6年生から毎週土曜に実施される『土曜志望校別特訓(略称・土特)』(【土特】参照)にて使用されるテキスト。サピックスでは『デイリー』(【デイリーサピックス】参照)、『ウィークリー』はテキストを、『マンスリー』(【マンスリーテスト】参照)はテストを指すことに注意。
【学校別サピックスオープン】
6年生向けのもうひとつの公開テスト。9月と11月に実施され、対象校の出題傾向に合わせたシミュレーション型のテストになる。平成20年度の対象校は、「開成・麻布・武蔵・駒場東邦・桜蔭・女子学院・雙葉・フェリス・慶應中等部・早稲田中・早稲田実業・筑波大附属駒場・栄光学園」の13校。
【基礎力トレーニング】
算数の計算・基礎問題を集めた基本問題集。通称『基礎トレ』。自分で解き進められるレベルであることから、毎日の課題になることが多い。基本が抜けたら『基礎トレ』に戻る、といった流れは、サピックスでは必ずしも奨励されないが、必要な作業。5年生までは理科でも『基礎トレ』が存在する。
【組分けテスト】
『マンスリーテスト』とは異なり、範囲のない実力テストで年間3回(6年生は2回)行われる。『マンスリーテスト』がクラスの昇降に制限があるのに対して、『組分けテスト』にはないため、大きくクラスを上げるチャンスがある。また、『組分けテスト』は外部生の入室テストでもあるため、出題範囲を外部生に合わせて、例えば算数で「比と割合」が出題されないなどの特徴がある。
【クラス替え】
サピックスの特徴として、クラス替えが他塾より頻繁で、クラスによって進度や環境が異なることがある。サピックスのクラス編成は上位をα(アルファ)として(【αクラス】参照)、その下にアルファベットクラスが続くことになる。一番下がAクラスになる。教室の規模によってクラスの数も変わってくるが、最大規模の自由が丘校ではA〜R、α6〜α1と全24クラスにもなる。クラス替えの基準は『マンスリーテスト』と『組分けテスト』の成績による。
【警備員】
サピックスの防犯システムのひとつとして、教室の前や帰り道に配備されている。手に持つサピックスの旗が目立つため、塾として防犯体制が取れていることのアピールになっている。防犯でありながら、結果として生徒が交通ルールを守っているかを監視する役割も担っている印象がある。そのためか、無言の迫力のある警備員が多い印象。防具「さすまた」を使う技術も備えている。
【月謝】
サピックスの月謝システムは入会金が31、500円で日能研や四谷大塚よりも高額にあり、月謝は6年生の4教科で52,500円と、やはり若干他塾より高くなる。ただし費用にはテスト代・テキスト代は含まれているため、合計での違いは年間を通さないとできない。トータルして塾選びの要素とすべき程の違いはない。
【コアプラス720】
理科の知識分野専門教材。かつては5年生には『記憶の535』、6年生には『記憶の635』が教室から配布されていたが、平成21年より、1冊に統合され、5、6年生ともに『コアプラス』を使用することになった。これまで教材費が月謝に含まれていたのが、別途購入になったこと、問題数が535+635から720減ったことなどが話題になったが、問題自体はレベルアップしたとされている。
【さぴあ】
サピックスから刊行される情報誌。日能研で言うところの『進学レーダー』だが、『さぴあ』は一般の書店では販売されていない。『進学レーダー』が豊富な情報量と、カラーの写真を使った学校取材などが目立つのに対して、『さぴあ』ではサピックス卒業生の座談会や、学校長へのインタビューなど、アカデミックな方向性で、臨場感のある取材内容に重きが置かれている印象が強い。また、『さぴあ』は学校広告の量がかなり多い。
【サピックスカリキュラム】
サピックスのカリキュラムはどの科目も進度が速い。例えば算数は5年生終了時に一通りの内容を終えて、6年は応用問題での繰り返しスパイラルに進む。したがって6年生の夏休みには過去問演習を宿題として課すことが可能になる。この進度の速さが上位校での実績で、他塾を圧することのできる原動力であり、サピックスの最大の特徴と言える。ただし、そのカリキュラムは成績上位のクラスを対象としたものであることは否めず、基礎固めについては、どの科目でも自分で進めなければならない。サピックスだから塾のことだけやっていれば大丈夫、という妄信は捨てるべき。
【サピックスてんさく教室】
国語の記述対策専門の講座。サピックスの国語はAプリントの演習を進めるA授業と、BプリントのB授業とに分かれるが、B授業の中で、偶数番号のテキストで『てんさく教室』が行われる。テキストの中の1問について、専用の解答用紙が用意される。専門部署の添削指導員がチェックを行い、評価とアドバイスが添えて返される。サピックス生が記述に強い要因のひとつを成している。
【サピックス偏差値】
サピックスにて発表される偏差値は、四谷大塚・日能研・首都圏模試と比べて大きな違いがある。端的に言えば、評価が厳しく数字が低くでる。例えば、女子最難関の桜蔭が四谷大塚で70に対し、サピックスでは63、近年、人気の上がった法政二中が四谷大塚で50に対して、サピックスが39と、大きな違いとなっている。サピックス偏差値で40を超えれば、四谷大塚の51、52以上が目指せるとも言われる。
【志望校別サピックスオープン】
サピックスが実施する6年生向けの公開テストのひとつ。4月・5月に実施され、四教科ともにA、Bタイプの問題が用意される。合計で5時間強にも及ぶのだが、昼休み以外は2時間以上、休みなしで取り組まなければならない。前日にマンスリーテストがあることもあり、体力的にもハードなテストとなる。結果は志望校別に合格可能性が%で算出される。
【デイリーサピックス】
サピックスのカリキュラムはどの科目も進度が速い。例えば算数は5年生終了時に一通りの内容を終えて、6年は応用問題での繰り返しスパイラルに進む。したがって6年生の夏休みには過去問演習を宿題として課すことが可能になる。この進度の速さが上位校での実績で、他塾を圧することのできる原動力であり、サピックスの最大の特徴と言える。ただし、そのカリキュラムは成績上位のクラスを対象としたものであることは否めず、基礎固めについては、どの科目でも自分で進めなければならない。サピックスだから塾のことだけやっていれば大丈夫、という妄信は捨てるべき。
【デイリーチェック】
授業内に行われる復習テスト。前回の授業で演習した内容が範囲となる。点数も出るテストなので、デイリーチェックに関してはとにかく高得点を目指すことが必要になる。ただし、デイリーチェックが満点近く得点できても、クラス替えには関係がないので、安心をしている場合ではなく、と言っておろそかにすることもできない。確認テストとしての位置づけをはっきりとしておく必要がある。
【土特】
土曜に行われる『土曜志望校別特訓』の略称。平常授業とは独立した内容で、土曜1日で4教科の授業を受ける。「志望校別」としているが、9月からの『SS』(【SS】参照)で行う学校別の対策ではなく、通常授業で積み重ねて来た内容から一歩進んだ、「実戦的な応用問題演習」を徹底的に行う。テキストは『ウィークリーサピックス』。毎回の授業で、前回演習分を確認する『ウィークリーチェック』が行われる。
【プリバート】
サピックスの個別指導部門。基本的に講師1人に対して生徒2人のスタイルになっている。授業時間は1コマ60分で、授業料は1年生から6年生まで一律。同じ個別でも、日能研ユリウスが1対1のコースも選べる点、授業料が学年や回数によって変動する点、1コマの授業時間が90分である点など、細かな違いはあるが、授業料としては年間通して見なければ、どちらが得とは言い切れない。いずれにせよ、生徒個人の特性を見ての進度となるメリットがある一方で、集団の緊張感はないので、周りに流されると授業にならないリスクは十分に考慮すべきである。
【マンスリーテスト】
月に1回行われる塾内テスト。同じ塾内テストでも日能研のカリテや、四谷大塚の週例テストとは異なる意味合いを持つ。毎週と毎月、といったペースの違いだけではなく、ひとつのテストでクラスが決定することになるという重み。サピックスではどのクラスに所属しているかの違いが他塾より大きい傾向がある。その月に演習した内容なので範囲は決まっているが、受ける生徒の緊張感が公開模試並みになることがある。
【Aテキスト・Bテキスト】
国語の『デイリー』はA、Bテキストの2種類が配布され、授業も分けて行われる。Aテキストでは標準より短めの文章について、記号選択や抜き出しなどの客観性の高い問題を集めた「読解演習講座」と知識問題を集めた「基礎力養成講座」、それに漢字問題が掲載されている。Bテキストは、平均8ページにもわたる長文と、記述問題が10問程度掲載され、客観問題はない。サピックス国語の特徴として、Bプリントを使った記述問題演習に過分に重きを置いていることがある。Aタイプの出題をする学校を志望する場合は要注意である。
【Dプリント・Eプリント】
算数の『デイリーサポート』の中で、応用問題が含まれるページを指す。御三家レベルかそれに準ずる学校を目指す場合にはEプリントまで進めなければならないが、学校によってはCプリントまでを確実に、と、状況に応じた演習が必要になる。特に6年生になって演習課題が多くなった際に、無理にD、Eプリントまで進めることは、逆に理解がおろそかとなるリスクがある。
【GS】
ゴールデンウィークサピックス(GW Sapix)の略称。正式には『GS特訓』と呼ばれる。GWの連休中に3日連続で、午前から夕方遅くまで4教科の授業があり、一日中勉強漬けになる。勉強面での収穫もさることながら、他の大手塾では同時期に実施していない特訓であり、それを乗り切った達成感は、疲れはありながらモチベーションアップにつながる。
【SS】
サンデーサピックス(Sunday Sapix)の略称。6年生の9月から毎週日曜に行われる『難関校SS特訓』が正式名称。男女御三家・早慶・駒場東邦・フェリス・桐朋などの難関校対策のための志望校別講座の他に、苦手分野対策の単科講座(参加自由)もあるが、基本的に『SS』と言えば、志望校別講座を指すことが多い。志望校の対象講座がない場合には教室と相談のうえ、参加する講座を決めることになる。
【αクラス】
サピックスの上位クラスの名称。教室の規模によっては、αもいくつかに分かれるが、最上位はα1で、その下にα2、α2と続く。サピックスのカリキュラムがこのαクラスに照準を当てたものである、との評価があるように、サピックスとしても最も力を入れていることは確かである。