心のビタミン
〜国語で悩んだら読んでください〜

第6回
-模試(定期テスト)で思うように得点できない-

吉田講師(中学受験鉄人会スーパープロ家庭教師)

 いよいよ夏休みに入りましたが成績が上がってきた、あるいはその傾向が見られるという人もいれば、まだまだという人もいることでしょう。もちろん理想としては、成績が上がり始めているべきなのですが。

 他の教科はさておき、国語という科目では各生徒にとって、出来ること出来ないことは割合にはっきりしており、ほんの少し傾向を変えること、文体を変えること、レベルを上げることでまったく出来なくなったりするものです。塾の定期テストで思うように得点できないという場合には、その問題(本文又は設問)と徹底的に相性が悪いということです。
結論から言って、この場合には目に見えて成績が上がっていくというのは難しいかもしれません。

 実際、国語の得点はあまりよくない(平均点前後)が、実力はかなりついてきていると思われる生徒が伸び悩んでいたりすることは多々あります。この場合、2〜3ヶ月後にはこちらが思っている点を取るようになり、本人も初めてそこで自分の実力に気付くものです。ですから実力があまり上がっていない人の場合は、ほとんど点が上がらなくても不思議ではないのです。
ただ、だからと言ってあきらめるというには早すぎます。各塾で実施されるテストはかなりの長文になっており、実際の入試問題の方が読みやすく簡単に思えるのが一般的だからです。
もちろん、麻布、武蔵、あるいは早実、鴎友のようにかなり長い文や、江戸川取手のようにかなり難解な文章を読ませることもありますが、全体からみれば少数派であると言えます(もちろん長文化傾向にあるのは否めないですが)。

 塾側としては、これらの学校を志望する、かなり上位層をも意識してテストを作成するものなので、ある一定レベル以下の人は手の出し様がなくなってしまうというわけです。レベル別に問題を分けているところもありますが、それでもその問題に取り組む生徒にとってはやはり難しいものになるのかもしれません。
私の生徒の中にも塾のテストではあまり点が上がらなかったけれども、かなり難しい入試問題に対応することができるようになった(つまり、過去問で結果を残せるようになった)ケースが多くありました。それはもちろん私が、定期テスト対策ではなく入試対策として指導したからです。

 さらに塾のテストでは「設問を難しくする」=「わかりにくくする」=「客観性がなくなる」という傾向にあると言えます。
ちなみに、「客観性がある」=「本文のどこかに同内容の記載がある」ということで、逆に「客観性がない」=「本文のどこにもそのことズバリは書いていないが、正解となる」ということになります。
本文に書いていないということは、自ずと読者の主観が入るということで、読み手のそれぞれにおいてそれぞれの解釈が成り立ってしまいます。これは極端な場合ですが、どの様な設問であっても作成者本人は、十分に客観性があると思って作っているものなのです。また、段落分けも考え方によってどうとなるような場合もよく見られます。
ただ、受験の約半年前となった今となっては、定期テストの結果にこだわるより、志望校の過去問が合っているのかそうでないのかどんどん試していくことの方が重要であるのです。国語については、2年分(4回分)ぐらいは試してみると良いでしょう。実践的な戦略や時間配分(これが重要)を早く身に付けてほしいと思います。
志望校だけでなく、それと似た出題傾向の学校を探し出し、あるいは自ら設問を作成し(こえは私の場合ですが)、パターンに慣れることが必要です。

 最後に話を元に戻すと、御三家(男女とも)やそれに準ずる中学ともなれば話ばかりだと思いますが、定期テストで発揮できなかった実力を発揮して判定が思わしくなかった学校にも合格していく人は結構いるものなので、最後まであきらめず、お子様を見守り続けて欲しいと思います。

パパとママの勉強部屋
中学受験の模試について
中学受験塾の分析とアドバイス
中学受験に絶対に役立つ!必勝アドバイス
SAPIX マンスリーテスト 組分けテスト算数予想問題 日能研 実力判定テスト 算数予想問題 早稲田アカデミー・四谷大塚 公開組分けテスト算数予想問題
中学受験鉄人会 資料請求
中学受験鉄人会 公式Facebook はじめました。
中学受験鉄人会への喜びの声 学校別攻略法:現役スーパープロ家庭教師による中学校別攻略法 中学受験鉄人会家庭教師募集

twinavi

Twitterの総合ナビゲーションサイト
»詳しくはこちらをクリック