心のビタミン
〜国語で悩んだら読んでください〜

第5回
-夏休みの過ごし方-

吉田講師(中学受験鉄人会スーパープロ家庭教師)

 6月に入り、2月から始まった塾での新学年も、早くも5ヶ月経とうとしています。この期間は、担当の先生が代わったり、学年が上がったりすることで、精神的に不安定になったり、ストレスがたまったりしがちですが、このあたりで‘しっかりペースをつかめた人’と‘そうでない人’との差がハッキリと出てきた様です。
前者については、この調子で夏に向かっていけば良いのですが、後者の場合、再度しっかりと基盤固めをすることが必要です。

 例えば、この時期、学校行事が多く、疲れが出やすいものですが、塾側としては、課題を減らすわけにはいかないので、さらに体力的・精神的にムリをしていることもあります。
この場合には、必要最低限のことからこなしていくという優先順位をご家庭でつけなければならないのです。

 これから受験本番までは、ご家庭でのしっかりとした学習管理が必要です。
集団授業では課題も学習進度も画一的なものとなりがちな為、本当にわが子に必要なものかどうか、しっかり吟味し、場合によってはある部分省略することも重要です。
現状として、志望校が十分に射程距離に入っているというのでなければ、塾に100%頼り切っていてはダメなのです。
ただ、ペースメーカーとしては塾の集団授業は最も有効なので、ペースをつかんでいる人で、成績が上がっている人にとっては、有意義なものであることは間違いありません。

 夏期講習については、もうすでにスケジュールが決定していると思いますが、これはしっかり囲い込む「囲い込み型」と、ある程度スケジュールに余裕を持たせた「ゆったり型」に大別されます。それぞれの特徴と注意点をまとめてみたいと思います。

○「囲い込み型」

 一般に大手の中学受験専門型の塾に多く見受けられるものです。ほとんど休日がなく、一日の拘束時間も非常に長くなります。
このパターンは勉強したという実感はあるものの、疲れた状態で授業を受けたり、内容が多岐にわたる結果、知識の定着率が意外と低いことがあります。
実際、今日やった漢字テストを翌日やると点数が下がっていたことがあります。復習する時間がないということなのです。
ちなみにこの時は授業中にちゃんと間違い直しをさせているのですが・・・・。
ご両親としても、ほとんど毎日塾に通いつめる我が子を見て、満足してしまうものなのです。

 対策としては、復習の時間をとることです。予習に重点を置く科目と、復習に重点を置く科目に分け、しっかり時間管理をすることが必要です。
思い切って必要のないコマは休むことなどで、時間を作ることが重要です。

 1、2年塾に通って、知識が定着していない、あるいは成績が上がっていない場合は夏期講習はあまり意味のないものだと言えます。
それは「長時間の塾での勉強」=「長時間の受け身の勉強」になっているからです。

このパターンは夏期に家庭教師をつけよう、あるいは個別に通わせようとする場合はスケジュール的に厳しくなるのが難点です。

○「ゆったり型」

 一般的に、個人経営の地元密着型のに多く見受けられるものです。スケジュール的にも余裕があり、一日の拘束時間もそれほど長くないのが特徴です。
これは夏に‘ガンガン勉強させたい’というご家庭には不安に感じられることもあるかとおもいますが、もし、ご両親に時間の余裕があれば、じっくり勉強に付き合ってあげてはいかがでしょうか。中学受験の大変さが実感できると思います。

 このパターンは比較的、講習の時間帯が一定しており、色々とプランを立てやすくなっています。ですから、勉強量不足の対策として、夏期だけでも家庭教師を集中的につけたり、個別に通わせたりするとしても早くから計画を立てることができます。

 また、自主的に家庭学習できる人ならば、消化不良にならずにしっかりと、決して量的には多くはないものの、知識を定着させることができるでしょう。

 逆に家庭学習の習慣がついていない人は、ダラダラと時間を過ごしがちになってしまいがちなので要注意です。
どちらのパターンの塾に通うとしても、夏期は基本的にはこれまでの学習した内容で定着していない(忘れてしまった)ところを徹底的に復習する期間です。
それには、自分の弱点をしっかりと正確に把握することが重要ですが、中〜下位のクラスにいる人は、ほとんどそれが出来ていない(あまりにも多すぎて把握しきれない?)のが通常です。
この期間に過去のテストを再度見直す等、弱点の確認を早急に行うことです。

〔過去問について〕

 比較的実力がついていれば、志望校の偏差値の5ぐらい下の偏差値の学校の過去問あたりから始めると良いでしょう。
この時、しっかり時間を計ってやってみて下さい。そしてその学校の合格最低点に届いているかどうか自己採点してみましょう。
時間の使い方(どの問題から手をつけるか)も良く考えるようにすると良いです。そうやってだんだん志望校に近づけていけばよいと思います。

 まだまだ実力不足という人は、志望校の偏差値の10ぐらい下の偏差値の学校から始めてみると良いでしょう。時間はやはり守って下さい。

 実力があり、チャレンジ精神あふれる人は、志望校の過去問をとりあえず1〜2年分(1〜2回分)しっかり時間を守ってやってみると良いでしょう。
また同レベルの学校の過去問も合わせてやってみることもお勧めします。

 以上、夏期の過ごし方についてのお話でした。しっかり頑張って下さい。

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