2018.5.22配信
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四谷大塚・早稲田アカデミー4・5年生 予習シリーズ算数上 第14回・第15回攻略ポイント
<算数 5年上 第14回 >
第14回は『数に関する問題』です。素因数分解を利用した色々な問題を学習します。約数のことを因数ともいい、素数の因数ということで、素因数となります。素因数分解とは、ある整数を素因数の積の形に分解して表すことです。予習シリーズ129ページの説明をよく読んで、理解しましょう。
【攻略ポイント1】
「必修例題1」は、ある整数を素因数分解にする方法を練習する問題です。予習シリーズ130ページの解き方にある方法(すだれ算といいます)のように、小さい素数(2、3、5、7、…)から順にわっていきます。 はじめに、270を素数2でわります。270÷2=135となります。続けて、135は素数2でわれませんので、次に小さい素数3でわります。135÷3=45となります。続けて、45はまだ素数3でわれますので、わります。このように、素数でわり続け、商(わり算の答え)が素数になるまで続けます。結果、270=2×3×3×3×5となります。
「必修例題2」は、素因数分解を利用した約数の個数の求め方を学習します。例えば、整数の12は、12=2×2×3ですが、この12の約数(1、2、3、4、6、12)を、素数の組み合わせで考えてみます。約数の1=素数2や3を使わない数、約数の2=素数2を1個使った数、約数の3=素数3を1個使った数、約数の4=2×2→素数2を2個使った数、約数の6=2×3→素数2と3を1個ずつ使った数、約数の12=2×2×3→素数2を2個と素数3を1個使った数、です。つまり、12の約数はすべて、素数2を0個、1個、2個と使う(2+1=)3通りの使い方と、素数3を0個、1個と使う(1+1=)2通りの使い方の組み合わせでできています。よって、12の約数の個数は、3×2=6より、6個あります。このように、ある整数を素因数分解したときに、その中にある素数の個数の組み合わせで、その整数の約数の個数は求められます。
- 32=2×2×2×2×2ですから、素数2の使い方は、0個から5個まで5+1=6通りありますので、約数の個数は、6個です。
- 72=2×2×2×3×3ですから、素数2の使い方は、3+1=4通り、素数3の使い方は2+1=3通り、組み合わせて4×3=12より、72の約数の個数は12個です。
- 126=2×3×3×7ですから、素数2の使い方は、1+1=2通り、素数3の使い方は2+1=3通り、素数7の使い方は1+1=2通り、組み合わせて2×3×2=12より、126の素数の約数は12個です。
【攻略ポイント2】
「必修例題3」は、最大公約数、最小公倍数が与えられたときの、もとの2つの整数を求める問題です。予習シリーズ131ページの解き方で解説されている解法(連除法)を参照して下さい。 最大公約数が6ですから、整数A、Bともに6でわり切れて、その商をa、bとすると、最小公倍数144は、6×a×bと表されます。6×a×b=144ですから、a×b=144÷6=24となります。よって、条件のA<Bより、a<bですから、a、bの組み合わせを(a、b)の形で表すと、 (a、b)=(1、24)、(2、12)、(3、8)、(4、6)と4通りあります。ですが、最大公約数でわった商は、互いに素(=共通に割れる数がないこと)ですので、(2、12)と(4、6)はあてはまりません。したがって、あてはまるのは、(a、b)=(1、24)、(3、8)の2通りで、これより、A、Bは、a、bそれぞれに6をかけることで求められます。A、Bの組み合わせを(A、B)の形で表して、(A、B)=(6、144)、(18、48)が答えです。
【攻略ポイント3】
「必修例題4」は、素因数分解を利用して解く問題です。
- 24=2×2×2×3ですから、2で3回割り切れることがわかります。よって、次の4回目のわり算で割り切れなくなりますので、答えは4回目です。
- 4=2×2、6=2×3、8=2×2×2となりますので、4×6×8の積には、素数2が(2+1+3=)6個あります。よって、2で6回わり切れます。よって、答えは、次の7回目です。
<算数 5年上 第15回 >
第15回は『総合(第11回〜第14回)』です。基本問題において、第11回から第14回までの基本が理解できているか、確認しましょう。ほとんどが、公式の使い方です。
【攻略ポイント1】
「練習問題1」は回転体の問題です。 立体Pは、辺DCを軸として1回転しますので、底面の半径4cm・高さ2cmの円柱と底面の半径4cm・高さ(5−2=)3cmの円すいが重なった立体です。立体Qは、辺ABを軸として1回転しますので、底面の半径4cm・高さ5cmの円柱から底面の半径4cm・高さ(5−2=)3cmの円すいをくりぬいた立体です。
- 立体Pの体積は、4×4×3.14×2+4×4×3.14×3÷3=(32+16)×3.14=48×3.14です。また、立体Qの体積は、4×4×3.14×5−4×4×3.14×3÷3=(80−16)×3.14=64×3.14です。よって、64×3.14−48×3.14=(64−48)×3.14=16×3.14=50.24より、体積の差は、50.24立方cmです。3.14の計算はできるだけまとめて行うことに改めて気をつけてください。
- 立体Pの表面積は、底面積(ア)=4×4×3.14=16×3.14、円柱側面積(イ)=4×2×3.14×2=16×3.14、円すい側面積(ウ)=5×4×3.14=20×3.14より、ア+イ+ウ=(16+16+20)×3.14=52×3.14です。また、立体Qの表面積は、底面積(エ)=4×4×3.14=16×3.14、円柱側面積(オ)=4×2×3.14×5=40×3.14、円すい側面積(カ)=5×4×3.14=20×3.14より、エ+オ+カ=(16+40+20)×3.14=76×3.14です。したがって、76×3.14−52×3.14=(76−52)×3.14=24×3.14=75.36より、表面積の差は、75.36平方cmです。
上記のうち、底面積(ア)と底面積(エ)、円すい側面積(ウ)と円すい側面積(カ)は、それぞれ同じ部分にあたりますので、求める表面積の差は、円柱側面積(イ)と円柱側面積(オ)の差となり、(40−16)×3.14=24×3.14=75.36とすることもできます。
ここでは、円すいの側面積が、「母線×底面の半径×円周率」の式で求められることを確認しておきましょう。
【攻略ポイント2】
「練習問題3」は、{1、1、2、3、4}の5枚のカードから、3枚のカードをならべて整数を作る問題です。
- 1のカード2枚と、残りの2、3、4の組み合わせは、(1、1、2)、(1、1、3)、(1、1、4)になります。それぞれの並べ方は、1以外のカードを、百の位、十の位、一の位、のうちのどこに置くかを考えると、3通りずつありますから、3×3=9より、全部で9通りになります。
- 1のカードを使う枚数で場合分けをして考えます。1のカードを2枚使う場合(ア)は(1)の9通りです。1のカードを1枚使う場合(イ)については、2、3、4のカードから残り2枚を選ぶ選び方が、(1、2、3)、(1、2、4)、(1、3、4)の3通りあり、それぞれ3枚の並べ方(順列)は3×2×1=6通りですから、6×3=18通りになります。また、1のカードを使わない場合(ウ)は、2、3、4のカードの並べ方を考えて、3×2×1=6通りです。よって、(ア)+(イ)+(ウ)=9+18+6=33より、全部で、33通りになります。
【攻略ポイント3】
「練習問題5」は、約数の個数の問題です。
- 約数の個数が3個の整数は、同じ素数を2回かけてできる整数(平方数といいます)です。よって、素数2、3、5、7、11、…を2回かけてできる数で100以下を考えます。(2×2=)4、(3×3=)9、(5×5=)25、(7×7=)49、(11×11=)121、…と続きますが、25はのぞき、121は100を超えてしまうのであてはまりません。よって、答えは、4、9、49です。
- □×□の答えが1000に近くなる□をさがすと、30×30=900がありますので、30の近くで素数をさがします。31は素数ですから、31×31=961、31の次の素数は37ですから、37×37=1369です。この2つを比べて、約数の個数が3個となる1000にもっとも近い整数は、961とわかります。
総合回は、前4回の復習および、その応用的な練習になります。算数は、学習した内容を積み重ねて進む科目ですので、この機会を有効に、しっかり復習しましょう。
<算数 4年上 第14回 >
第14回は『立方体と直方体(1)』です。予習シリーズ107ページの説明をよく読んで用語などを理解しておきましょう。
【攻略ポイント1】
「必修例題1」は、直方体の辺の長さについての問題です。
- 直方体は、たて、横、高さの方向に辺があり、それぞれが4本ずつで立体が成り立っています。たて20cm、横30cm、高さ15cmですから、これらの長さが4本ずつの合計を計算します。(20+30+15)×4=65×4=260より、この直方体の辺の長さの合計は、260cmです。
- 図に見えていない部分も考えてリボンのかけ方を確認します。たて方向は下面も入れて2本で、20×2=40cm。横方向は下面も入れて2本で、30×2=60cm。高さ方向は左面・奥の面も入れて4本で、15×4=60cm。また、結び目の長さ20cmも入れることを忘れずに計算します。40+60+60+20=180より、リボンは全部で180cm使いますが、長さ単位はmですので、答えは1.8mです。
【攻略ポイント2】
立方体の展開図を学習します。予習シリーズ108ページの説明は、見取り図と展開図の関係を表していて、とても重要です。特に3番目の内容はとても有効ですので、しっかり理解しておきましょう。
「必修例題2」は、見取り図と展開図の関係を考える問題です。
- 平行な面は、展開図において、隣り合うことはなく、面が3つ以上連続している場合は、1つとばした面どうしが平行な面となります。よって、マル1の面とマル3の面、マル2の面とマル4の面は、それぞれ平行な面となります。結果として、面ABCDと平行な面はマル5です。
- 予習シリーズ108ページの説明および109ページの解き方をよく読んで理解してください。特に、108ページの説明マル3は、覚えておくと展開図を読み取る力がアップする大事な内容ですので、確実に理解しておきましょう。
【攻略ポイント3】
「必修例題3」は、さいころの目の数を考える問題です。基本的に、さいころの目は対面(向かい合う面、平行な面)にかかれた目の数の和が7になっています。このことを利用して、解く問題です。
- 上段、下段の2つのさいころの、それぞれの側面の目の合計は、対面が上段に2組、下段に2組の合計4組ありますので、目の数に関係なく、和は7が4組ですので、7×4=28です。よって、表から見える9つの目の合計を最も大きくするには、図のアの目の数を最大の6にすればよいのです。28+6=34より、答えは、34です。
- (1)の問題を逆に考えればよいわけですから、31−28=3より、アの目は3です。
<算数 4年上 第15回>
第15回は『総合(第11回〜第14回)』です。基本問題において、第11回から第14回までの基本が理解できているか、確認しましょう。
【攻略ポイント1】
「練習問題1」は、三角形の角度と、平行線を複合させた問題です。別冊(解答と解説)の36ページ解説の図を参照してください。メルマガでは太字表記ができませんので、太字の「あ」は“あ”と表すことにします。
- 直線“あ”と直線“い”は平行ですから、斜めの線が直線“あ”と交わってできる58°の角度は、同じ斜めの線が直線“い”と交わっていても等しく58°(同位角)です。この58°と83°の角は同じ三角形の内角ですから、外角の定理を利用して、58+83=141より、アは141°です。
- アが外角となっている(直線“い”の下側の)もう1つの三角形を考えます。アのとなりの角はこの三角形の内角の1つで、180−141=39°です。39+42=81°より、別の外角(直線“い”と右の斜めの線で交わってできる角)は81°です。この角はイと同位角ですので、イは81°とわかります。
【攻略ポイント2】
「練習問題3」は、周期の問題です。
白い正方形の紙と赤い正方形の紙を交互に重ねて行きます。このとき、白い紙に見えている数の和は、1+2+3=6です。また、赤い紙に見えている数の和は、5+6+7=18です。
- (1) 全部で10枚の紙を重ねますから、白、赤それぞれ5まいずつになっています。よって、(6+18)×5=120ですが、10まい目の赤は8がかくれていませんので、120+8=128より、見える数字すべての和は、128です。
- (2) 白、赤1まいずつの2まいを1組(白、赤それぞれの右下の数を除きます)として考えていきます。610÷(6+18)=25あまり10となりますが、これは、白、赤の組が25組あり、あまりの10は最後に4つの数の和が10になる、ということを表しています。和が10になるのは、1+2+3+4=10ですから、白の紙が1枚ということです。よって、2まい×25組+1まい=51より、51まいの紙を重ねました(白が26まい、赤が25まい)。
【攻略ポイント3】
「練習問題4」は、およその数の問題です。
- (1) 十の位で四捨五入した、大人3400人のもとの人数の範囲を考えます。10×5=50人を加減して、3400−50=3350人以上、3400+50=3450人未満より、1少なくした3449人以下です。同様に考えて、子ども2300人のもとの人数の範囲は、2300−50=2250人以上、2300+50−1=2349人以下です。よって、合計は、3350+2250=5600、3449+2349=5798より、5600人以上5798人以下です。
- (2) 大人、子どもともに、一番多い人数を考えて計算します。500×3449+200×2349=1724500+469800=2194300より、この日の入館料の合計は、2194300円です。
総合回は、前4回の復習および、その応用的な練習になります。算数は、学習した内容を積み重ねて進む科目ですので、この機会を有効に、しっかり復習しましょう。
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