2012.03.30 配信
絶対に役立つ中学受験専門プロ家庭教師からの必勝アドバイス!
サピックス4年生 国語の家庭学習法
今回はSAPIX 4年生国語の家庭学習について考えてみたいと思います。ご承知のようにサピックスでは4年から国語A・B の授業に分かれます。Aは知識・文法・漢字と読解の基礎、Bは長文読解と記述力の育成に眼目が置かれています。
サピックスの国語の売りともいえるのがこの記述力なので、αなどハイコース生はBを重視する傾向にあります。ミドルコース・ローコース生も、より上級のコースを狙うがゆえにやはりBを中心に考えてしまいがちです。ところが、これが思うようにコースアップを望めない原因の一つになっていることが少なくないのです。
A は基礎学習ですので、これをないがしろにして記述力をつけようとするのは砂上に楼閣を築くようなものとも言えます。国語力はすべての学習の土台となるものですから、国語Aは算数や理科・社会のテキストや問題文を理解するうえでも欠かせないものなのです。
では、家庭学習はどのような点に注意すればよいでしょうか。その前にAテキストの構成と授業の進め方を分析してみましょう。テキストは知識の学習・読解・漢字に分けられますが、漢字は家庭学習用で、授業では知識と読解を扱います。このうち読解はBほど長文ではなく、記号や抜き出しの客観問題が中心で、記述は1〜2行の短文で答えるものとなっています。実際の中学入試問題大問【1】【2】のスタイルに則っているのです。
しかし主眼はむしろ基本問題のポイントチェックにあります。説明文や物語文の種類別に本文に書き込みをする練習です。話題や具体例、まとめ、登場人物や行動、出来事などを押さえるだけでなく、回ごとにテーマを決めてキーワードや問いかけの形、接続語や対比、人物像や気持ちが表れている行動や言葉などにチェックを入れていきます。文章を読むときに「大事なところに線を引きなさい」と言われても、4年生にはなかなか見極めがつきません。国語Aの読解は「大事なところに線を引く」訓練をするためのものなのです。
知識の学習は講師が説明した後で問題に取り組みますが、すべての問題をこなせるとは限りません。作業スピードもコースによって差があります。
いよいよ本題の家庭学習について見てみましょう。ここでは主にミドルからローコース生を中心に考えます。αコース生にとってAテキストは比較的簡単で、処理スピードや見直しの少なさからすれば、全部をこなしてもさほど負担にはならないからです。ただしαでも国語だけが苦手という人には参考になると思います。
Aの家庭学習は
(1)返却されたデイリーチェックの直し
(2)漢字
(3)知識
これだけです。(1)の内容は(2)+(3)ので、結局はデイリーチェックの予習・復習さえすれば良いのです。読解は?と思われるかもしれませんが。授業でポントチェックをやっていれば十分です。
それでは(2)の家庭学習の方法を検討しましょう。最も重要なのはまとめて一遍にやらないということです。テキストには同じ部首・同じ意味グループの新出漢字が並んでいます。読みと書き順に注意して練習してください。大切なのは読みの下の欄(漢字の成り立ちや部分部分の意味説明)をよく読んでおくことです。似たものでも意味の違いが理解できれば書き分けることが容易になります。「てへん」の漢字だけを集めた回なのに、「持」を「待」と書き間違えるなどということがなくなります。一番下の熟語は目を通しておく程度で良いでしょう。
そのあとで読み20問、書き取り20問を解いてから答え合わせをします。お子さんに丸つけをさせるのではなく、親御さんが止メ・ハネをチェックし、画数や形、部分のバランスなどに注意しながら間違いを直させてください。この日はこれ以降に進まず、日を変えて繰り返し練習するようにしましょう。
(3)は授業でやったものもやらないものも含めて全部を自分の力で解いてから答え合わせと直しをします。
以上はデイリーチェックに向けた予習ですが、さらに重要なのは返却されたデイリーの直しです。ここで弱点の確認をしてください。
直し方は、誰が見ても内容がわかるようにします。漢字は1字だけ直すのではなく熟語単位で書き直し、読みの間違いは漢字と一緒に書きます。正答の記号だけ書き換えるのは意味がありません。どんな問題でも、なぜこの答えになるのかということを言葉で説明することが大切です。
どうしても読解に手を付けたい場合はここまで完璧にできた後に国語Bや他教科をすべて終えた上でまだ足りない時のみに行ってください。まずは(1)(2)(3)をしっかりこなすことが成績アップにつながります。
われわれ中学受験鉄人会のプロ家庭教師は、常に100%合格を胸に日々研鑽しております。ぜひ、大切なお子さんの合格の為にプロ家庭教師をご指名ください。