2010.12.17 配信
絶対に役立つ中学受験専門プロ家庭教師からの必勝アドバイス!
小6の皆さんへ入試直前の国語対策(前編)
■漢字について
中学入試の国語では、漢字は必ずと言っていいぐらい出題されます。そこで、これまで自分が使ってきた教材で、1つ1つ、本番で確実にできるようにしてゆきましょう。その時のコツは欲張り過ぎないことです。欲張ってたくさん覚えようとしたために記憶が薄まり、覚えたものを本番で忘れることが絶対にないようにしましょう。記憶があやふやになってしまうくらいなら、はじめから、覚える分量を2分の1に絞ってしまい、そこから出題されたら絶対に得点できるようにする方が良いです。2分の1さえ覚え切れないのなら、思いきって3分の1、さらには4分の1に絞った上で、その代わり、やると決めたものは絶対に身に付けて、本番で得点して下さい。
手を広げ始めると、やろうとする事が無限に広がってしまい、焦ることになりかねません。これから本番に近づけば近づくほど、時間は限られてくるのですから、やる事を絞ることが大切です。例えば、サピックス生なら、デイリーAの末尾と「漢字の要」をやっている筈です。小テストに合わせて、毎回、これらの該当箇所を完璧にする、という勉強ができたら最高です。けれども、入試本番に向けて4科目を勉強しなければならず、過去問にも取り組まなければなりません。そこで、どうしても時間が足りないのなら、デイリーAの末尾だけに絞るというのも一つの方法です。
四谷大塚の教材であれば、『漢字の学習 小6下』のうち、「自分は○ページから○ページまでを完璧に覚える」と決めて、実行することです。あるいは、旺文社の『でる順漢字3500』等々を使う場合でも、同様です。
■知識について
自分が実際に受験する中学校の過去問を調べて下さい。国語の知識のうち、どのようなものが現実に出題されていますか? 慣用句?ことわざ?四字熟語?呼応の副詞?文学史?
国語の知識について、中学入試の全範囲を、これから本番までの限られた時間内にすべてやるのは得策ではありません。自分が実際に受験する中学校で出題され得るものだけに絞るべきです。しかも、第4志望や第5志望くらいの中学校でまれに出題されるくらいものならば、思いきってカットすることも必要です。
例えば第1志望校で慣用句やことわざが頻繁に出題されているのなら、それらを優先的に覚えましょう。サピックス生なら、以前のデイリーAの該当回のものをやるとよいでしょう。四谷大塚の教材を使っているなら、小5や小4の「予習シリーズ」の該当回をやるとよいでしょう。小6の「予習シリーズ」は、各項目の説明部分が省略されて、小5や小4のものに譲られているものが多いです。あるいは、「ズバピタ 慣用句・ことわざ」のような、小さくて、チェックテストをしやすい本はお勧めです。
ちなみに、私は四谷大塚の教材を用いる大手塾の小6クラスで、毎回、漢字と知識のミニテストを実施していました。知識については「今週は四字熟語」「来週は副詞」「来々週は文学史」と決めてしまわずに『四科のまとめ国語』の中から、毎回、自分でページを決めて完璧に覚えて来て、各自がそのページを授業内でテストするようにしていました。自分が受験する中学校ではまず出題されることはないものを覚えることに時間を費やさせることは、合格の妨げになると考えたからです。
■暗記物の何に時間をかけるべきか?
上に述べたことと関連しますが、国語の勉強のうち、漢字や知識といった暗記物にどれだけ時間をかけるのか?は、よく考えて決める必要があります。
例えば、今日、同じ1時間をかけて、国語の「漢字40個」を完璧に覚えるのと、社会の「弥生時代についての歴史用語40個」を完璧に覚えるのとでは、どちらが良いのでしょうか?志望校の過去問で配点を調べて下さい。仮に、国語100点満点中で漢字は10点、社会100点満点中で歴史は25点の配点であるとしたら、同じ1時間をかけるのなら、社会の「弥生時代についての歴史用語40個」を完璧に覚えるべきです。本番での配点は2.5倍あるからです。
しかも、今日、漢字40個を完璧に覚えたとしても、本番での漢字の問題の全部が、"今日、覚えたもの"から出題されることはあり得ません。けれども、平成23年度本番で、社会の問題のうち、歴史分野では弥生時代がズバリ出題されて、その全部が"今日、覚えた用語"であった、ということはあり得るのです。
もともと弥生時代が手薄で、このまま勉強しないで本番を迎えたらボロボロになった筈のところを、今日1時間を弥生時代の勉強に費やすことで、本番で、社会のうちの歴史分野を満点に変えることも可能なのです。そうなったら逆転合格の決め手にさえなり得るでしょう。暗記物のうちの何に時間をかけるのか?は、入試本番での総合得点を最も高くするには何を勉強すればよいのか?を考えて、決めることです。
ただし、漢字は、配点はそれほど高くなくても、中学入試では必ずと言っていいぐらい出題されるものです。そして、小6の2〜3学期に塾のテキストに載っているもの、あるいは中学入試用に出版されている漢字の参考書に載っているものは、高い頻度で本番に出題されるものばかりです。そうしたもの中から1つを決めて、本番までにそれに載っている漢字を全部、覚えておけば、本番で、漢字の問題は満点を取れる確率が高いです。毎日、少しずつの時間を漢字に当てることで、それを実現することも充分に可能であると思います。
■読解について
読解問題については、過去問に取り組むのが最も役に立つでしょう。どの中学校でも、例年、ほぼ同じ形式や傾向の問題が出題されることが多いからです。まずはそれに慣れるようにすべきです。第1志望校については、現在、市販されている過去問集に掲載されたものを全部、やるとよいでしょう。さらにBOOK OFF等で古い過去問集が手に入れば、出題傾向が大きく変わっていない限り、なるべく遡ってたくさんの過去問に取り組むと良いでしょう。
第2志望校や第3志望校ならば、直近3年間分くらいはやっておきたいところです。さらに時間があるなら、なるべく遡って解くとよいことは言うまでもありません。第4志望以下の学校の場合は、少なくとも最新の年度の算国理社に1回ずつは触れておきましょう。どんな問題が出るのか?を全く確かめないで本番に臨むのは、得策ではありません。
われわれ中学受験鉄人会のプロ家庭教師は、常に100%合格を胸に日々研鑽しております。ぜひ、大切なお子さんの合格の為にプロ家庭教師をご指名ください。