2010.11.26 配信
絶対に役立つ中学受験専門プロ家庭教師からの必勝アドバイス!
社会科時事問題、もう一押し!
受験まであと100日を切りました。6年生の皆さんは、これまで積み重ねてきたことを受験当日にベストな形で発揮できるようにと、いっそう身の引き締まる思いでお過ごしのことと思います。2011年度中学入試の社会科時事問題の重要事項としましては、民主党と菅政権、参議院選挙、ねじれ国会、宮崎県での口蹄疫の発生、普天間飛行場の移設問題、世界の核廃絶の動き、韓国哨戒艦沈没事件、冬季オリンピックとサッカーワールドカップ開催、日本人宇宙飛行士の活躍、メキシコ湾の原油流出、世界の自然災害、国際生物多様性年とCOP10、平城遷都1300年祭、司法の動き、日米安全保障条約改定(1960年)から50年 などがあげられます。塾などでもまず対策されるであろう、これらの内容をひと通り学習した受験生の皆さんが、万全を期すために、いま一度注意するとよい項目や、一歩踏み込んだ事がらをあげてみようと思います。
■時事問題に関係する省庁を確認しましょう
津波、地震対策を行うのは気象庁であり、気象庁は国土交通省のもとにあります。気象庁が環境省のもとにあると誤る人が多いので注意しましょう。選挙や2010年10月にもあった国勢調査、市町村の合併、地デジ対策など情報通信関連は総務省。雇用対策は厚生労働省です。覚えておかないと、名称と内容を一致させにくい総務省や厚生省関連は頻出なので、要注意です。
■地図上で位置が示せますか?
時事的内容に出てくる国名、国際的な会議や大会の開催地、次回の開催予定地、災害被災地などは地図上で指し示せるようにしましょう。火山噴火のあったアイスランド。チリやカリブ海沿岸のハイチなど地震の起きた所。原油流出事故のメキシコ湾等も同様です。沖縄県の地図の中で、宜野湾市の普天間飛行場、移設地の名護市辺野古の場所が示せるでしょうか?
■核にまつわることがらを関連させ、広く掘り下げましょう
アメリカによる水爆実験が行われたビキニ環礁が、世界文化遺産に登録されました。他に負の遺産として、広島の原爆ドームやポーランドのアウシュビッツ強制収容所が登録されています。核兵器廃絶への動きが活発だった今年の動向にリンクさせられそうな核関連の事がらに注意しましょう。 核をめぐる日米間の密約の問題が取り沙汰され、非核三原則の中の「持ち込ませず」が守られていなかったおそれがあることも問題視されました。非核三原則を表明した佐藤栄作首相がノーベル平和賞受賞者であることや、佐藤栄作内閣のあいだに沖縄返還(1972年)と小笠原諸島返還が実現し、日韓基本条約が締結された(1965年)ことなど、広く確認していきましょう。チェコのプラハでの演説で、アメリカの核廃絶の責任を述べて核なき世界を訴えたバラク・オバマ氏、国際原子力機関(IAEA)の現事務局長である天野之弥氏の名前も正しく書けるようにしましょう。
■ワシントン条約締結国会議でクロマグロの輸出入禁止案が否決
ワシントン条約は、絶滅の恐れがある野生動植物を守るために国際的な取引を規制する条約です。モナコはクロマグロの国際的な商業取引を全面禁止する提案をしましたが、2010年3月、カタールの首都ドーハで開かれた締約国の会議で否決されました。クロマグロの最大の輸入国である日本は、「クロマグロは産卵数が多いので、個体の数が減っても、漁獲量の規制を守れば絶滅しない」と主張し、この提案に反対していました。
■タイの首都、バンコクで争乱
2010年4月アピシット現首相と政府に対して、タクシン元首相を支持するタクシン派が激しい反抗議活動を行いました。タクシン派の主な支持層は、経済発展に置き去りにされた東北部の農民などの貧困層です。タクシン派と富裕層の対立の構図はタイでここ数年続いていましたが、今回政府側が軍隊を出動させ、多数の負傷者、犠牲者が出るという異例の事態となりました。犠牲者の中には、取材中の日本人カメラマンの方がいました。
■上海万博開催と中国
上海は、アヘン戦争以降にイギリスやフランスなどの租界(外国が警察権や行政権を握る地域)がつくられた歴史を持つ都市です。上海万博のテーマは「より良い都市、より良い生活」でした。10月に終わった万博ですが、中国館の外観写真や上海万博のマスコットキャラクターの海宝(ハイバオ)の写真を見たとき、上海万博関連だとわかるようにしておきたいものです。BRICsの一つにも数えられ、万博を通じて急成長する姿を世界に示した中国ですが、経済発展都市の位置する西岸部と内陸部の間には極端な貧富の差があり、内陸部で女性の権利への意識等が立ち遅れているなど、様々な社会問題も抱えています。こうした中国の姿を総合的にとらえておく必要があるでしょう。
■9月、10月の出来事にも注意しましょう
入試直前に試験問題を作ることはないだろうから、夏以降の内容は出題されないだろうと決めてしまうのは危険です。日頃の生活のなかで広く社会的な事象に目をむけ、興味を持つことのできるかどうかを見たいというのが、中学入試の時事問題の本来の主旨です。時間に追われてしまうこの季節ではありますが、9月、10月など秋に出てくるニュースや、大会・会議の次回以降の開催地等にも関心を持てると良いです。
時事問題対策の本は、出版された時期の関係で、秋口までで説明が終わっている場合がありますが、9月7日の尖閣諸沖での海上保安庁の巡視船と中国の漁船の衝突事件など、出題される可能性があるように思います。排他的経済水域、領海、公海のそれぞれが沿岸より何キロから何キロまでをさすかといった定義や、日中関係史全般を再確認しておくと良いでしょう。 9月27日には、北朝鮮、金正日総書記の後継者に息子の金正恩(キムジョンウン)氏がほぼ確定したというニュースがありました。北朝鮮の首都平壌など、難読と思われる地名や人名は、ひらがなやカタカナで答えなさいと問われることもあります。
他に秋の事項では、羽田空港の国際線ターミナルの開業、先日横浜で開かれたAPEC、今月29日にメキシコのカンクンで開かれるCOP16(気候変動枠組条約締約国会議)などがあげられます。時事問題への取り組みの一助となれば幸いです。
われわれ中学受験鉄人会のプロ家庭教師は、常に100%合格を胸に日々研鑽しております。ぜひ、大切なお子さんの合格の為にプロ家庭教師をご指名ください。