2009.06.16 配信
絶対に役立つ中学受験専門プロ家庭教師からの必勝アドバイス!
日能研センター模試(6/7実施)算数の別解と
偏差値別アドバイス
今回は、6月7日に実施された日能研のセンター模試について、解説が載っていなかった問題を三つ取り上げ、「この解き方を使えるようになってほしい。」という解法について触れてみようと思います。
■[2] (1)の2つの解き方
偏差値50を目指す皆さんにとっては、確実に得点したい問題です。一般的には公式を使いますね。
( N − 2 ) × 180
というのを使います。このNのところに8を当てはめれば済みます。 しかし、偏差値55以上を目指す人は、ぜひ「外角を使った別解」も身につけてほしいです。 多角形の外角の和は、どんな図形でも360°です。ですから、正八角形の一つの外角は
360 ÷ 8 = 45°
となります。これを180°から引けば、一つの内角が135°だとわかります。135°が8個あるので8倍すればおしまいです。
135 × 8 = 1080°
A. 1080°偏差値55前後の学校からは、「外角を利用した方が圧倒的に速く確実に解ける問題」が出題されます。普段からできるだけ外角を利用するように心がけてください。
※問題では「八角形」となっていますが、正八角形と置き換えても答えは変わりませんので、解きやすさのためにあえて「正八角形」としました。
■[2] (3)を手早く処理する
このあたりの問題は、線分図を書かなくても、割合を利用して式だけで解けるようになっておきたいところです。特に偏差値50以上の学校を目指す人は、線分図を使う解き方と、使わない解き方と、両方ともできるようにしておきましょう。
問題は「どの日に読んだ量を1とするか」です。問題文をよく読んで、1日目に読んだ量を1としましょう。
- 1日目に読んだ量 1
- 2日目に読んだ量 2
- 3日目に読んだ量 4 + 8ページ
- ⇒3日間の合計=7 + 8ページ = 302ページ
- 302 − 8 = 294ページ = 7
- 1 = 294 ÷ 7 = 42ページ
A. 42ページ
■[8]の解き方
これは日能研の解説はありませんでしたね。この問題は、難しいというよりもむしろ「面倒くさい」問題です。しかし、地道に計算をしていけば必ず正解にたどり着きます。偏差値55程度よりも上のがっこうを目指す受験生は、必ず得点したいところですね。
以下に、各回の作業を終えた時点での、A、Bそれぞれの濃度を書いておきます。
- はじめ A 1.9%、 B 26.2%
- 1回目のTを終えて A 1.9%、 B 21.34%
- 1回目のUを終えて A 5.14%、 B 21.34%
- 2回目のTを終えて A 5.14%、 B 18.1%
- 2回目のUを終えて A 7.3%、 B 18.1%
- 3回目のTを終えて A 7.3%、 B 15.94%
- 3回目のUを終えて A 8.74%、 B 15.94%
- 4回目のTを終えて A 8.74%、 B 14.5%
- 4回目のUを終えて A 9.7%、 B 14.5%
- 5回目のTを終えて A 9.7%、 B 13.54%
- 5回目のUを終えて A 10.34%、 B 13.54%
ごらんのように大変です。また、途中で出てくる数字もかなりスッキリしないものなので、「本当にこれであっているのだろうか?」と不安になったことでしょう。普段から計算の練習をしっかりと積み、自信を持って答えられるようにしたいですね。
【最後に】
受験生の皆さんにとって、「ほぼ毎月模試がある季節」がやってきました。模試は順位や偏差値、そして志望校の合否判定などが出るので、ついついそちらへ目が奪われてしまいがちです。
しかし、せっかくの模試なのですから、もっと自分なりのテーマを持って取り組んでほしいと思います。例えば「ケアレスミスを前回の半分に減らす。」「テスト時間の半分が過ぎた頃に、残り時間でどこを解くべきか冷静に判断する。」などです。そういった本番の入試を見据えた取り組みは、すぐには効果が現れなくても数か月経てば確実に差となって表れてくるものです。
ぜひ模試を上手に活用して、志望校合格へ一歩でも近づくように頑張ってください!
われわれ中学受験鉄人会のプロ家庭教師は、常に100%合格を胸に日々研鑽しております。ぜひ、大切なお子さんの合格の為にプロ家庭教師をご指名ください!