2008.03.14 配信
絶対に役立つ中学受験専門プロ家庭教師からの必勝アドバイス!
『新6年生は、今、何をするべきか!』
塾に通われているご家庭の場合、2月から新学年でのカリキュラムがスタートしているかと思います。 特に、新6年生の場合、塾の宿題や学習内容が急激に増えて、「すべてを家庭でこなすことはできない」「何から手をつけたらいいのかわからない」と、とまどっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。「本気になってやってみよう」と計画は立ててはみたけれど、「復習が追いつかない」「苦手科目を補う時間がない」「ついつい無理をさせてしまう」といった状態に陥っていないでしょうか?
そこで今回は、来年の受験まで年間スケジュールを押さえた上で、「今、何をするべきか」を明らかにしたいと思います。
【年間スケジュールを立てる】
年間スケジュールについては、「7月までの時期」、「夏休み」、「9月以降」に大きく分けて考えるのがオーソドックスな計画の立て方です。では、どの時期に、どのようなことを学習すればいいのでしょうか?計画を立てるために、目標であるところの入試問題を分析してみることにしましょう。
入試問題をよく検討してみると、次の二つのタイプに分類することが可能です。ひとつは、「知識」を問う問題、そしてもうひとつが「応用力、思考力」を問う問題です。ただ、その割合が、知識1:思考9の学校もあれば、知識6:思考4という学校もあるというように、まちまちなのです。そして、この「思考力」を問う問題は、難関校とよばれる学校ほど多く出題される傾向にあります。おそらく、基礎的な知識問題では、みんな正解してしまい、選抜試験として有効ではないからでしょう。
ただ、ここで注意していただきたいのは、「思考力」が「知識」を抜きにして身につくものではないということです。「知識」は考えるための道具です。何も知らないのに、考えることはできません。つまり、「知識」の土台をしっかり作ることは、「思考力」を鍛えるための前提条件なのです。
このことを、年間スケジュールを考えるときにも参考にするべきです。つまり、「7月までの時期」は、基礎的な知識をしっかりと定着させることを目標にします。ドリル学習をおろそかにしないことが、とても重要な時期になります。そして、「夏休み」に、これまで学習したことの総復習をしながら、過去問との相性をさぐります。そして、「9月以降」に、志望校合格に向けた実戦力の強化を図りましょう。
それぞれの塾で、入試報告会や合格者の講演会などが催されています。そこでのお話を聞いて、「あれもやらなけば・・・、これもやりたい」とあせってはいけません。今は一年の中でどのような時期なのか、大きな視点で計画を立てることが重要です。
【今、何をするべきか】
「毎週、山のように宿題が出され、それをこなすだけでも大変で・・・」という声をよく聞きます。 多くの塾では、カリキュラムの途中です。受験に必要な知識を単元に分けて学習している時期なのです。基本的には塾のカリキュラムに食らいついていくことが大切です。それぞれ大切なことですし、一つ一つにやる価値はあります。
しかし、すべてをやろうとして、その学習で身につけるべき内容が頭に入らなかったら、やる意味がありません。あくまでも、学力を伸ばすために学習しているのです。すべてをやること、それ自体が目的ではありません。
そこで、「やらなければならないこと」に追われて、パンクしてしまう前に、まずは一週間でするべきこと、やりたいことをすべて書き出してみてください。たとえば、A君の場合、次のようになりました。「国語の漢字練習、算数の計算(一行)問題、理科の授業の復習、社会のノートの記憶、来週の授業の予習、読書、算数の発展問題、国語の読解問題(記述問題)、新聞を読む」
次に、優先順位をつけていきます。このときの優先順位のつけ方は、年間スケジュールの中の時期によって異なります。7月までの時期は、知識をしっかりと定着させることを目標でしたから、基礎的な内容を重視します。もちろん、優先順位は人によって異なるはずです。基本的には、苦手科目の優先順位を高くするべきです。
たとえば、A君の場合
- 算数の計算(一行)問題
- 国語の漢字練習
- 社会のノートの記憶
- 理科の授業の復習
- 来週の授業の予習
- 算数の発展問題 国語の記述問題
- 読書
- 新聞を読む
そして、優先順位をつけ終わったら、「上から3つだけは絶対にやる」と決めてがんばります。「上から3つ」で、その子にとって本当に必要な勉強は完了すると言っても過言ではないでしょう。時間が余れば、上から順にこなしていけばよいのです。
仮に一週間でできないことがあっても、次の週に持ち越さないようにしましょう。一週間で生活が「リセット」される、というふうにしておけば、毎週新たな気持ちで取り組むことができます。やらなければいけないことだけが、雪だるまのように大ききくふくらんでいくのは、余分なストレスを生じさせるだけです。
実際に、お子様に合った優先順位のつけ方については、ぜひ家庭教師にご相談ください。するべきことをきちんと整理して、つねに新鮮な気持ちで学習できるとよいですね。