2007.06.07配信
絶対に役立つ中学受験専門プロ家庭教師からの必勝アドバイス!
『語彙力を身に付ける方法』
さて、国語の長文読解を演習するにあたって、「うちの子供は語彙がない。だから書いてある内容が理解できない」とおっしゃる声をよく聞きます。もちろん、分からない言葉は、それまでの文脈からその意味を類推することも出来ますので、文章の意味が理解できない原因が、必ずしも語彙の不足にあるとは限らないのですが、語彙が備わっていれば「鬼に金棒」であることは間違いなく、文章を読み解く速さ・正確さに大きな「差」が出てくることは確かです。今回は、語彙を増やす為の具体的な勉強方法をご紹介いたします。
まず、文章を読んでいて、小学生が特に難しく感じるのは「二字熟語」です。この場合、ただ覚えるのではなく、類推力を身につけることが必要です。例えば「確信」という言葉があれば、「確」と「信」に分け、それぞれを訓読みしてみる。「確かに」「信じる」とつながることで、「カクシン」と音で覚えるよりも何倍も速く身につきます。また、分からない二字熟語があった場合には、必ず書き出し、その意味を生徒さん自身が調べる習慣を身につけさせてください。そこで、有効なツールとなるのが、「電子辞書」です。「電子辞書」には紙の辞書にない機能が備わっています。「履歴機能」です。電子辞書では、調べた語が履歴として残り、ボタンひとつで、数十個単位で一覧できます。ちょっとした時間でも、自分の分からなかった言葉を一覧して復習できるのですから極めて有効なツールです。ただし、低学年の生徒さんには、使いこなすのに少し難があるかもしれません。その場合は、各出版社から出されています、国語辞典のジュニア版がお勧めです(小学館からは『例解学習国語辞典』)。カラーで見やすい構成ですので、抵抗なく使い始めることが出来ます。
二字熟語以外でも「もどかしい」などの抽象的な語は、内容の理解が難しくなります。その場合は、生徒さんが具体的なイメージが出来るような例を示してあげることが有効です。例えば「もどかしい」であれば、「あと一歩で山頂に届くのに、急な雨に邪魔されてしまい、もどかしい思いをする」など。場合によってはその風景を絵に描くなどの方法を用いると強く記憶に残ります。また、語彙はコミュニケーションの中で知らず知らずのうちに習得させることもできます。ぜひ、お子さんと、ひとつの言葉について、たくさんのお話をしてあげて下さい。
そして、出会った新出の語彙を「ことばノート」を作って、まとめられてはいかがでしょうか。ノートは何でも構いません。例えば、ノートの左に線を引いて、左に語句を書き、線の右に意味と、先に触れた具体例も書き加えると、さらにイメージが増幅します。自分でつくった「ノート」は参考書以上の力を発揮することがあります。ぜひお試し下さい。
また、文章を読んで言葉をピックアップするだけでは、量が不足する、と思われる場合には、アーバン出版局『中学受験 ナンゴ2000』がお勧めです。本書は、1ページに10の言葉が例文の中で表され、その意味を選択する「ウォームアップ」。その次のページに、意味から言葉を書く「確認ドリル」の二段構成となっています。英単語で言うところの、英和が前者、和英が後者となります。英語の単語帳のように、繰り返し反復練習をするには、とても有効なテキストです。
ただし本書は全2000語の内容ですので、ボリュームがかなり多くなります。「こんなにできないよ!」という場合には、「二字熟語だけピックアップして、ウォームアップだけ進める」というかたちが効率的です。
語彙を増やすのはとても地道な作業で時間もかかります。しかし、一度身についた語句は、簡単には頭から抜けることはなく、「大きな武器」として生き続けます。早速、日々の学習の中に、語彙アップのトレーニングを取り入れて下さい。
そして、語彙アップと同じくらい大事なのが、記述力の強化です。「試験で点を取れる記述力」は、鉄人会精鋭のプロ家庭教師との1対1のトレーニングで必ず身につけることができます!ぜひ鉄人会の中学受験専門プロ家庭教師と一緒に記述力を習得し、第1志望合格という「宝物」を手に入れてください!