ーAll About受験ガイド高橋公英さんー
わが子を合格に導くヒントとテクニック

志望校見学は4、5年生から始めよう

 9月に入ると入試まで4ヵ月を切り、合否判定の模試も参加者が増えてくる。志望校を記入するため、入試日を意識した受験チャートを組み始める。単なる憧れから現実味を帯びた志望校選びとなる。陸上競技の400m走にたとえると最終コーナーにさしかかったところだろうか。

 先日、塾の団体が主催した私立中学・高校進学相談会に出かけてきた。会場には志望校の情報収集に訪れた受験生親子と学校関係者で溢れていた。各学校の個別進学相談デスクも設けられ、多くの相談者が参加していた。志望校選びに大いに役立ったことだろう。学校が配付する資料に最近は入試結果も含まれるようになり、合格最低点・最高点、合格者平均点など公開されている。それを見るとやはり算数がポイントになって来ていることが読み取れる。さらには過去問を無料で配布する学校もある(一方で、有償販売している学校もあるが)。受験生にはありがたい配慮だ。このように学校が作成・配布する資料にも各学校の特徴が表れる。カラフルで情報公開に熱心な学校があるかと思えば、白黒で渋さを感じさせる古くからの伝統校もある。大雑把に志望校を絞り込む際には、学校案内や配付資料から受ける印象も意外と役に立つ。

 4、5年生の読者の方は、ぜひ今の内に親子で参加できる説明会や体験授業を受けておくと良い。6年生の秋は学校別特訓やその他のオプション講座、模試、さらには小学校の行事と大忙しの時期。気がついたら子どもは学校を見ることもなく受験していたなどということも起こる。ただし、最初に訪れる学校選択は慎重にした方が良いだろう。というのは、子どもには初めて見る中学校の印象が強く残りがちだからだ。小学校と異なり設備も素晴らしく生徒もみなおとなっぽく見える。それが憧れに変わりやすい。第1志望校でない学校を先に見せたが、その学校を気に入ってしまい志望校を変えさせるのに苦労したというケースもある。その点に注意して第1志望クラスだけでなく、受験する可能性のある学校は一度は訪れておきたい。逆に最後に見学した学校の印象が強く残ってしまう場合もある。この両方に注意を払って複数の学校を見学しておくといいだろう。

 また、一般的に言われている校風が必ずしもあなたの印象と重なるわけではない。例えば知人から「あの学校は宿題が多く、勉強が大変なのよね」と言われても「なんでもきっちりやる性質の子どもにとっては、対して苦にもならず楽しんで通っている」ということだったりする。結局は子どもの性質と学校との相性次第と言うことだ。こういう点を考慮して受験させているお宅では、兄弟の志望校が違ったタイプの学校になる場合がある。「長男はおとなしくて競争が苦手なタイプだから、大学附属校を選び、次男は勝ち気で活発なので昔のバンカラな気風が残る学校を志望校にした」というように。

 6年生のこの時期は第3志望くらいまでは見えているのだが、第4志望、第5志望をどうするか頭を悩ます時期だろう。でもその学校に入学する可能性がある限りは、第1志望と同じように真剣に選びたいものだ。

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