ーAll About受験ガイド高橋公英さんー
わが子を合格に導くヒントとテクニック

中学受験と反抗期の乗り切り方

 今は兄弟のいない一人っ子がかなり多数を占めています。初めての子どもというのは、親にとっても全てが未経験のため、過保護ぎみになりがちです。あれこれ世話を焼いて「良い子」として盆栽のように育てる。ところが中学受験勉強を始める頃になると反抗期と重なり親の言いなりにはなりません。そこで親としてはどうしていいか分からない場面に出くわすことが多くなるのです。

 反抗期がどういうものかをよく知らないと、反発するのは「勉強が上手く行ってないせいだ」と誤解することさえあります。なので今の親は児童心理学を少しは学ぶ必要があるのかも知れません。反抗期は「親から自立したい」というサインですから、低学年の時と同じように接してくる親がうとましいのです。しかも大人になりきれていないので感情をすぐ表に出してしまいます。特に幼児期素直になんでも親のいうことを聞いていた子ほど、その落差が大きく手がつけられないように親が感じるようです。

 そんな状態の時に受験勉強と時期が重なるので、そのストレスも合わさって親との衝突が起こります。そうして売り言葉に買い言葉で親子げんかとなるわけです。これで受験がうまくいくのでしょうか。たいていは受験を止めるところまでは行かずに何とか乗り切れるものですが、どうせなら少しでも楽に受験に臨みたいですよね。だとすれば、反抗期の子どもに「親の権威を押しつけようとしない」ことです。まさにそこに反発しているのに、その点を強く押し出しては逆効果です。柔道に例えれば、相手が押し出してきているのにこちらも押し返していては勝てません。相手の力を利用して引くのです。

子どもがテストの成績が奮わずクラス落ちしてしまいました。そこで

 「クラス落ちした?そう、でも今までのクラスは授業の解説もあまりなく、すぐ問題にかかっていたんでしょう?あなたにはきちんと解説してくれる今度のクラスの方が合ってると思ったんじゃない?」

こんな風に言ってみたらどうでしょう。

 どうせ「勉強しないからそんなことになるのよ」と叱られるに違いないと思っていた子どもは肩すかしをくうことになります。同じように何かの拍子に「どうせできるわけないじゃん」と投げ出したら、「あら、そんなことないと思うな。あなたならきっとできるよ」と、とにかく前向きなメッセージにして投げ返してやりましょう。

 口先だけだと、信じていないと見透かされてしまい逆効果です。心から信じて言ってやりましょう。 うちの子にこれをやると「でも、○○だってできなかったし、××も苦手だよ。」などとマイナスポイントをリストアップしてくるので、さらにプラスにして言い返します。今の子はほめられ慣れていないので(うちでは誉めているつもりなのですが)、調子づいてしまう心配は不要です。不思議なもので信用されていると感じると、自分から勉強するようになります。期待を裏切っては「すまない」と思うようです。叱られるから期待を裏切っては「いけない」というのと、「すまない」と感じるのはずいぶん違うようです。

 他人からのプレッシャーなのか自発的な意気込みなのかの違いでしょうか。自発性が育てば放っておいても子どもは勉強するので、中学・高校・大学とどの段階でもきちんと勉強する子に育つはずです。 このように子どもの手を前から引っ張って歩く関係から、横に並んで一緒に歩く関係へと変えていけば反抗期と受験を上手に乗り切れることでしょう。

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