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栄光ゼミナール

栄光ゼミナールの特徴

メリット・デメリット

メリット

 栄光ゼミナールと言えば、アットホームな雰囲気、という言葉がすぐに出るくらいに、生徒さんが伸び伸びと通えるところにその特徴が際立っています。

 クラス:栄光ゼミナールでは、講師が教室の生徒さんの状況をより的確に把握できるようにと、1クラスが多くて12名の少人数制になっています。もともとスパルタ系の塾ではありませんので、比較的和やかな雰囲気の中で授業を受けることができます。講師の平均年齢が低いこともあって、生徒と講師の間の距離は近く感じられます。

 cats:生徒さんそれぞれの弱点補強に活用できるシステムで、単元が終わるごとに「単元確認プリント」を演習、そこで間違えた問題の類題を、パソコンで生徒さんそれぞれの「個別復習プリント」として出力する流れになっています。生徒さんが、自分のためだけのテスト、の感覚で見直しを進められる効果が見込めます。ただし、生徒さんが自主的に活用することが多いので、教室によってどこまで講師が活用方法を生徒さんに伝えているかで、使い方に違いが出ます。

 個別との連携:他の塾にない形態として、集団と個別が同じ教室内にあるという特徴があります。集団に通っていた生徒さんが、弱点補強として個別の授業を選択した際でも、生徒さんの情報が確実に個別に伝わるので、スムーズに個別授業を受けることができます。

 こうしたクラス編成、システムでのバックアップによって、生徒さんひとりひとりに行き届くことを目指した授業が構成されているところに、栄光ゼミナールならではの特徴があります。

デメリット

 一方でそのアットホームな雰囲気は、他塾の生徒さんにも負けないだけの競争力を向上する目的からすると、必ずしもよい影響ばかりではないと言えるでしょう。その典型が塾内のアタックテストです。

 アタックテスト:栄光ゼミナールの塾内テストです。このアタックテストを志望校選定の題材とすることのリスクは否定できません。母集団としての受験者数があまりに少なく、特に上位校を目指す生徒さんは受験する人数がかなり限られてしまうため、偏差値がどこまで信憑性のあるものかがどうしても疑問視されます。レベルによっては四谷大塚の『合不合判定テスト』と10近くも差が出ることがありますので、上位校を目指すにあたっては、『合不合』を優先すべきでしょう。

 営業スタイル:栄光ゼミナールに対しては、生徒募集・講座案内などの営業が過熱気味であることがよく指摘されています。一部掲示板などで表示されている、指導をするはずの講師が、授業時間に営業の電話かけをする、などといったケースは実際にはほとんど見られませんが、本来は指導をメインにするはずであった講師が、授業時間以外は運営業務に追われてしまい、授業準備などの時間に支障をきたしてしまうことはあるようです。その矛盾に疑問を感じる講師が少なくないせいで、社員・講師の離職率が問題にもなりました。最近では、そうした状況を防ぐために、社内の昇進システムなどを、運営担当と教務担当で分けるといったかたちで、改善策が進められています。また講座や合宿の勧誘、個別指導追加の案内なども積極的に行われますので、本当に必要かどうかは冷静に見極めて(授業料を含めて)、教室からの案内には毅然とした態度で臨むことが必要となるでしょう。

 教室裁量:個別指導の塾などでも見られることですが、栄光ゼミナールも、カリキュラムをはじめ、クラス編成やテキストの活用方法が教室・講師の裁量によるところが大きいという特徴があります。栄光ゼミナールといえば『新演習』をメインテキストとしているイメージが強いですが、教室によっては『新演習』はサブで、『予習シリーズ』をメインとしているところもあります。また、カリキュラムやクラス編成も、教室・講師の裁量で決まることが多いのですが、こうした状況は、室長や講師が変わった際に、混乱が起きる可能性を十分に含んでいることになります。教室での異動などが生徒さんの混乱につながらないように、常よりご家庭から教室の状況確認をすることも必要になるでしょう。

転塾について

栄光ゼミナール→他塾の場合

 上記にありますように、上位校を目指す生徒さんにとってはアタックテストや栄光ゼミナールのカリキュラムでは物足りなさを感じることもあるでしょう。栄光ゼミナールのカリキュラムは、教室によってはペースが遅いことがありますから、転塾を考えた際には、できるだけ早くに他塾の体験授業を受ける、などの行動を起こすべきです。特にサピックスの進度の早いカリキュラムを見ると、その違いに愕然とすることもあるかもしれません。

 サピックスに転塾をするならば5年生の早めの時期(夏休み前)に決断する方がよいでしょう。日能研に移る際にも、5年生のうちに転塾し、システムの流れにご家庭も早めに慣れることが必要となるでしょう。同じYT系でも、早稲田アカデミーはその熱いコミュニケーションスタイルが、栄光ゼミナールとは全く異なりますので、生徒さんが新しい環境に合うかどうかはしっかり相談をしながら見極めましょう。

 新6年生の年度替わりまでには入塾が必要です。

他塾→栄光ゼミナールの場合

 逆に、過ごしやすい環境で生徒さんに伸び伸びと授業を受けさせたいという考えから、栄光ゼミナールへの転塾を考えるケースもあるかと思われます。特にサピックスのカリキュラムが早すぎると感じることや、早稲田アカデミーの熱のある働きかけを生徒さんが負担に感じている、といったことから栄光ゼミナールを転塾先に考えることはあり得るでしょう。転塾時期については生徒さんの状況をよく見たうえで、新6年生の年度替りまでを期限としても遅くはありません。ただし、上記のように栄光ゼミナールは教室・講師によっての違いがかなり生じます。体験授業を受ける前に、親御さんだけでも必ず教室に足を運んで、直接担当者と話をすべきでしょう。その際には、その教室の合格実績や学校情報など、より具体的な質問をしたうえで、しっかりとした見極めをすることが必要です。

志望校対策

 上位校を志望するケースだけでなく、最終的な志望校選定にあたってはアタックテストの結果だけを活用することは避けましょう。四谷大塚の『合不合判定テスト』を受けて、より信憑性の高いデータを得るべきです。また、各教室の教務担当者が、学校情報についてどれだけの認識があるかを早期に確認しておくべきです。塾から働きかけがあった面談の際だけではなく、必要に応じて教室に問い合わせて、適確な学校情報を提供するかどうかを確認すべきです。あまりにも内容のない情報提供が続くようでしたら、転塾を検討することも必要になります。また、5年生、6年生対象に難関校対策として、日曜などに『Xゼミ難関選抜講座』が開催されています。男女御三家の6クラスは学校名のついた講座ですが、それ以外の学校についてはすべて同じクラスに集められ、他の大手塾と比べて対象校が限定されてしまっている点には注意が必要です。

 また、個別指導の通塾形態として、集団はサピックスや日能研などの他の大手に通い、個別だけ栄光ゼミナールに通塾していることもあります。多くはないケースですが、合格実績に、そうした生徒さんの実績も含まれることがありますので、教室から合格実績を提示された場合には、全てが栄光ゼミナールだけの実績であるかについては注意が必要です。

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