鉄人の一通入魂

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2014.10.11配信
絶対に役立つ中学受験専門プロ家庭教師からの必勝アドバイス!
入試で出るかもしれない最近の時事ニュース(村上水軍としまなみ海道から見る公共事業の功罪)

2014年本屋大賞に選ばれた和田竜著『村上海賊の娘』のヒットを受けて、村上水軍の拠点となった瀬戸内海しまなみ海道沿いの島々がにぎわっているそうです。
 南北朝時代から戦国時代にかけて、屈指の強さを誇る海賊部隊として有名であった村上水軍。『村上海賊の娘』が本屋大賞を受賞してからその注目度は上がり、さらにNHK大河ドラマ『軍師官兵衛』でも村上水軍の活躍が描かれたこともあり、その名は一気に多くの人々が知るところとなりました。そうしたブームを受けて、しまなみ海道沿いの島々ではさらなる観光客を集めるために新たな企画が始められているそうです。

今回はこの村上水軍としまなみ海道をテーマにしてみましょう。
 『村上海賊の娘』で描かれた合戦のきっかけとなった石山本願寺。そこに隠された、ある重要な地理的要因とは何か。 また、しまなみ海道については、以下のような出題が考えられます。
「しまなみ海道が開通したことの利点と問題点はどのようなものがあるでしょうか」
ぜひ考えてみてください。

【日本最大の海賊】

 

瀬戸内海で活動していた村上水軍は、能島村上家・来島村上家・因島村上家の三家にわかれていました。因島村上家は毛利家に、来島村上家は河野家(毛利家に恩義あり)にそれぞれ臣従(しんじゅう:臣下として主君に従うこと)しましたが、能島村上家は独立勢力として活動をしていました。この能島村上家の当主・村上武吉こそが『村上海賊の娘』の主人公・村上景(きょう)の父にして、当時日本で活動していたポルトガルの宣教師ルイス・フロイスが「日本最大の海賊」と書き残すほどの人物だったのです。
 『村上海賊の娘』は、織田信長と石山本願寺の戦いが舞台となります。信長に攻められる本願寺に兵糧を届けようとする毛利家や村上水軍と織田家の戦いは「木津川口の合戦」と言われ、あの信長が一度は完膚なきまでに敗れたことでも有名な大海戦です。この木津川口の合戦は二度にわたるのですが、第一次では海賊軍の使う焙烙(ほうろく)火矢・焙烙玉という火薬兵器に信長軍が壊滅的な打撃を受け敗北、第二次では信長がその対策として作り上げた、当時では世界最大級の巨大鉄製戦艦をもって水軍を駆逐して勝利と、非常に盛りだくさんの内容ですので、ぜひ時間ができたら書籍などで堪能してみてください。
 ここでは石山本願寺について触れてみます。一向宗の本山にして戦国時代最大の宗教的武装勢力であった本願寺と織田信長の争いは10年以上の長きにわたりました。信長がこれほどまでに本願寺攻略にこだわった理由には諸説ありますが、そのひとつに石山の地形的な特徴があるという説があります。
 石山は現在の大阪、上町台地という地区にありますが、当時このエリアは満潮時や雨が降った後には一面水浸しの湿地帯になってしまう中にあって、この上町台地だけは乾いた高台であったので、京都の朝廷をけん制し、西国大名を監視する拠点としては恰好の場所であったそうです。
 また、貿易港・境への通過点であり、船が行き交う要所であったこの地を治めることで大阪湾の制海権を握ることができるということも大きな理由になったそうです。
 激しい争いの果てにこの地を得た信長は、ほどなく本能寺の変でこの世を去りますが、その後を受けた秀吉が大坂城を築いたのが石山本願寺の跡地でした。信長に長く仕えていた秀吉だからこそ、この石山の地理的利点を知り尽くしていたと言えます。

【しまなみ海道のもたらしたものは】

愛媛県今治市と広島県尾道市を結ぶしまなみ海道は、児島・坂出ルート(通称、瀬戸大橋)、神戸・鳴門ルートに次ぐ、3本目の本四架橋で正式名称を西瀬戸自動車道と言います。瀬戸内海の島々を結ぶ道中は風光明媚で、その風景を一望しながら自転車も通行できる点が珍しく、全国からサイクリングに訪れる人々も多いそうです。
 観光面以外でしまなみ海道が開通したことのメリットとして、まず貨物輸送の点で時間短縮によって業務が効率化できたという声が多いそうです。また緊急事態への対応として、沿線の島しょ部で急患が出た際に本州都市部へのダイレクト搬送が可能になったこと、愛媛県側の非架線島しょ部では救命艇としまなみ海道が連携することでスピーディーな搬送が可能になったことなどがあります。
 一方で問題点として、しまなみ海道が開通するまで輸送の中心を担っていたフェリー業界が大きな打撃を受けたことがあります。国土交通省の調査では、広島県福山以西のフェリー3ルートで3年間に自動車輸送台数が33.5万台減少となったそうです。全体としても特に普通トラックの減少傾向は続いており、フェリーとしまなみ海道が共生できる方法がないか、対策が急ぎ進められているそうです。
 首都圏に住む小学生にはなかなか普段の生活になじみがないフェリーですが、どのようなメリットがあるのでしょうか。フェリーは車ごと輸送できてしまうので、フェリーで輸送している間は陸路走行に伴う排気ガスの排出を防ぐことができます。また、運転する人にとってはリラックスした状態で休むことができるので、事故の防止にもつながります。海の上を走るので渋滞の心配がない点も貨物輸送には大きなメリットになります。
 公共事業が進められる裏で既存の利点が損なわれる危険性もある。そうした多面的なものの見方は中学受験で求められる最たるもののひとつと言えます。ぜひ普段の生活でも、様々なものの見方を鍛えるようにしてください。

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