ーAll About受験ガイド高橋公英さんー
わが子を合格に導くヒントとテクニック

中学入試期間中の気持ちの整え方

2011年度の中学入試が全国各地で始まりました。最大の受験生がいる東京の2月入試もあとわずかです。既に受験した学校の合否が判明している受験生もたくさんいるでしょう。冷静でいようと思っていても、いざふたを開けてみると本番の結果は良くても悪くても子どもに影響を与えます。

また保護者の方も思わぬ反応をしてしまい、それが子どもに影響を与えるケースもあります。どのように対処すべきか私の経験も交えてお伝えしようと思います。

■1月受験校の結果が良かった場合

本命とする学校を受験する前に良い結果が得られれば弾みがつくでしょう。「これなら大丈夫」「いけそう」という気持ちがリラックスにつながる場合と、自信過剰になりなめてかかってしまう場合があります。またお子さんの性質によっては安心してしまって、「もうこの学校でいいや」とその後の試験に力が入らなくなることも。娘の場合がそうでした。

中学入試の場合、特に男子では1月にもぐんぐん伸びる子がいます。ここでアクセルをゆるめてしまうと、せっかくの最後の追い込みの機会を逃すことになってしまいます。モチベーションを保ち続けて欲しいものです。

■1月受験校の結果が不本意だった場合

安全圏と思っていた学校の入試で思わぬ結果が出た場合は、本人も保護者も気が動転しておろおろしてしまいます。私の末の子どもの受験の時に同様の状況となり、あわてて1校出願を追加したことがありました。最終的には本人と話し合って、その学校の受験は見合わせましたが。

マイナスイメージを持って続く入試に望むと良い結果を生みにくいので、この場合はいかにダメージを少なくするかを考えなくてはなりません。根拠のない慰めをするよりも、塾や家庭教師の先生から冷静な分析結果を話してもらうとか、原因がはっきりすれば克服できるのだ。という安心感を与えることに努めましょう。

■子どもの性質をよく見て対処する

ただでさえ入試の期間中は気持ちがピリピリしてイライラします。だからと言って腫れ物に触るような扱いは逆効果です。できるだけ普段通りの生活を送って落ち着きを保ちたいもの。

スポーツ選手が試合などで決まってやる動作=ルーティーンがあります。水を一口飲んで帽子に手をやりフォームを整えるというように。あれは練習中から同じ動作をしていて、本番でルーティーンを繰り返すことにより、練習と同じ心構えを呼び起こすという効果があります。つまり気持ちを落ち着かせているわけです。

入試期間中も特別ではなくいつもと同じ生活をすることで、普段の落ち着きを取り戻すことができるはずです。家で過去問を解くときに、深呼吸してから始めるようにして、本番でも深呼吸してから問題を解き始めるのも良いかも知れません。

心理学で「符号化特定性の原理」という法則があります。これは「符号化(記憶)時と検索(再生)時の条件が同じ方が、再現性が高い」ということ。条件は、物理的、心理的、生理的いずれの点でも同様です。したがって学習している条件とテストの条件が似ているほど記憶の再現率が高くなります。自宅での学習を入試本番の条件に近づけると良いでしょう。

入試は本命1校しか受験しませんという受験生はごくわずか。多くは複数の志望校を受験します。その都度一喜一憂していては身がもちません。決めたスケジュールは淡々とこなして行くようにしてはいかがですか。

あるご家庭では入試期間中に結果は一切お子さんに知らせないようにしていました。お子さんの心を安定させるためです。受験スケジュールにのっとってお子さんを試験に送り出し、入学する学校が決まるまでそれを続けて受験を終えました。その日その日の試験に集中することができたそうです。

もちろん調子の波に乗った方が実力以上のものを発揮するお子さんもいます。それならば吉報はどんどん知らせてやるべきです。

結局は子どもの性質をよく知っている保護者が、お子さんにはどのように接するのが良いのか、良く見極めて対処するのが一番です。そのためには保護者がどっしりと構えていることがもっとも重要なのかも知れません。

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