面白くて得点源になる理科のはなし

第20回 - 食塩水の濃度の問題 -

安達めぐみ講師(鉄人会レギュラープロ家庭教師)

 

 食塩水の濃度を求める計算問題は、算数や理科で頻出です。

理科の場合、主に化学分野の出題として出されます。

 食塩水の濃度を求める問題が難しい理由は、

  • (1) 食塩水が透明で、食塩と水がどのくらい含まれているのか、目で確かめにくいこと、
  • (2) 溶液、溶媒、溶質の重さからの計算が複雑であること      が理由だと思われます。

最頻出なのは、

1)  食塩を加えて濃度を大きくする計算問題と、

2)  水を加えて濃度を小さくする、あるいは水を蒸発させて濃度を大きくする計算問題が

    最頻出です。

計算式: 食塩水の濃度(%)= 溶質(食塩)の重さ(g) × 100 ?*
  溶液(食塩+水)の重さ(g)  

をもとに計算をしますが、1)では分子が大きくなること、2)では分母が変化するので、まずは1)と2)の2つの場合に分けて、濃度(%)と等号にする計算を確実にする必要があるでしょう。濃度の計算が得意なのか不得意なのか、個人差が大きいようです。
得意でない場合には、たくさん練習問題を解いていってください。算数でも理科でも得点差が大きくなります。
線分図、棒グラフや折れ線グラフで、溶液=溶質+溶媒を明らかにし、グラフで量を確認しながら学習することもあります。

 そして、理科分野での出題が算数と異なる点は、溶解度グラフを解読しながら濃度を計算し、自然現象について問われることです。温度変化による溶質の飽和量の変化を理解する必要があります。
  3) 温度を小さくして食塩を一部析出させ濃度を小さくする計算問題がとても多いのが特徴です。*の計算式に加えて、温度、溶質の量、溶液の量、蒸発した水の量、結晶で析出した食塩の量を的確に答える多目的な練習が欠かせません。
  この分野で問われる自然現象は、温度を上げるほど、同じ水の量に多くの食塩が溶解することです。また、食塩に加えて、ホウ酸や硝酸カリウムについての溶解度グラフが出題されることがあります。食塩、砂糖、ホウ酸、みょうばん、硝酸カリウムとでは、温度とともに溶解度は大きくなることが共通していますが、その変化量が全く違います。
  例えば、最近の入試問題では、平成15年度女子学院や平成12年度麻布中で、砂糖、や食塩、みょうばんの溶解度についての出題がありました。そこでは、

 1) 角砂糖(10gや10m3)を水に溶かして、何個分が溶けて飽和したか(濃度や 体積の計算)
 2) 砂糖は、細かく砕くほどよく溶ける(表面積が大きくなり、砂糖の分子が水分子のすき間に広がりやすい)という共通した要素で出題されていました。

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