ーAll About受験ガイド高橋公英さんー
わが子を合格に導くヒントとテクニック

週刊誌の全国高校ランキングに騙されるな!

 大学入試が終わり春休み前のこの時期、盛んに週刊誌が各大学の高校別合格者特集を組む。中学入試に向かって準備をしている者にとって、志望校の進学実績は重要なファクターの一つではある。しかし、大学進学実績だけに目がくらみ、志望校を決めることのないように願う。その理由は次の通りだ。

【合格実績は確率でしかない】

 合格実績は自分の子どものものではなく誰かのものだ。たとえ東大に1人しか入らない高校でも、自分の子どもがその1人になればその人にとって100%だし、100人合格する高校に入学できても、その100人に入らなければ0%なのだ。結局のところデータはあくまで確率を示しているに過ぎない。上の例で東大現役合格者100人の学校では、学年で上位100人に入れば東大に合格できる可能性が相当高いということは言える。しかし中学受験の段階では入学後の子どもの成績がどうなるか分かったものではない。

 よく言われる「深海魚」をご存知だろうか。入学してから卒業まで成績が下位に低迷し続ける生徒をこう呼ぶ。深海魚になってしまったら、せっかく優秀な中学に入学しても大学入試では苦労することだろう。合格実績が確率だとしたら、分母にも注目する必要がある。絶対数ではなく卒業生に対する合格者数の割合だ。そのくらいは自分で計算してみよう。また確率としてとらえるなら、東大・京大のような特定の大学の実績ではなく、同時に受験できない複数の大学の合格者を指標とすると良い。私立大学はセンター試験の結果だけの出願も可能なので、相当数の重複があると承知しておく必要がある。

【学校のポリシーの違い】

 最近は生徒獲得のために、必死で大学合格実績を上げようとしている中高一貫校がある。他方で勉強の仕方は教えるが大学受験指導などしない、自分で学びなさいという姿勢の学校もある。前者の学校では夏休みに補習をしたり、予備校と提携して格安で受験講座を校内で受けられるようにしたりしている。後者の学校では教員の専門分野について深く学習するが、入試の範囲はとてもカバーできないから自分でやってという授業スタイルをとっていたりする。

 だからと言って前者が必ずしも進学実績が良いとは限らない。後者のスタイルなのだが難関大学にそこそこ入ってしまうこともあるのだ。中学入試で必死に勉強し、中学入学後もすぐに塾通いして大学受験に備え、みごと難関大学へ入学した学生がいる。もう一方で、部活を熱心にやり学校の勉強はしっかり予習復習するが、大学受験勉強は高校3年生からでも同じ難関大学に入学する学生もいる。後者の学生の方が人間的な幅が広いことが多い。最近の就職では難関大学出身なら無条件で採用するわけではなく、適応力やコミュニケーション能力を求められる。挫折した経験を持つほうが良いとも言われている。

 したがって勉強以外でのリベラルアーツ(教養教育)や課外活動に特色を持つ学校が増えている。こうした学校のカラーも大学合格実績では見えてこない。学校案内やホームページ、学校説明会などを通じて多角的に学校の情報を入手するように努めよう。

【向き不向きと家庭の方針】

 開成・桜蔭を受験できる学力がありながら、入学したら東大を受験して当然というクラスの雰囲気になじめないだろうと、あえてトップ校を避ける受験生とその親がある。あるいは家庭の信条にしたがってある宗教系の学校にこだわり、その系列しか受験せず、最終的に東京から大阪の系列一貫校に入学した例がある。

 中学を偏差値中心で選んでしまうと、子どもの性格や家庭の方針と合わずに後悔することがある。筆者も身近な知人で二人ほど、有名な中学に入学しながら高校時点で別の高校を受験しなおした、最近の例を知っている。他にも中学はユニークな授業や校風で選び、大学受験は高校生になってから予備校で準備すればよいと割り切っている家庭もある。

 志望校選定に当たっては、大学卒業後の進路の選択肢まで考慮しながら、家庭の方針と校風や教育理念との相性をよく見極めてほしい。

【ボリュームゾーンの進学先】

 子どもにとって大学に入ることが最終目的ではないと考えれば、大学合格実績だけで学校を格付けするのは疑問がある。むしろ見るべきはトップクラスではなく、一番多い中間層がどのような進学をしているのかではないだろうか。

 東大合格者が1人もいなくても、ボリュームゾーンが早慶上智クラスに相当数入っていたら、その学校で普通に勉強していれば、大学受験で大変な苦労はしなくて済むと言えるだろう。週刊誌の取り上げ方は東大・京大を打ち出しがちだが、ボリュームゾーンがどこかという見方をすれば、合格実績特集も役に立つに違いない。あくまで志望校選択の一つの指標と考えて、こうした記事を読むようにしよう。

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