ーAll About受験ガイド高橋公英さんー
わが子を合格に導くヒントとテクニック

サボりたいのが人間の本質

皆さんのお子さんは、黙っていても自分から勉強をしていますか?「はい」という方は、良いお子さんを持ち、また子育てもうまく行っていますね。けれども世の中には「いいえ」という人が多いと思います。遺伝学者によると、ヒトは長い間飢餓の時代を生きてきたので、エネルギーが足りたら無駄なことはせずにじっとしている、つまり怠けるのがDNAに刻まれた本来の自分だということです。ライオンなどの肉食獣が食料が足りているときにあまり動かないのと同じですね。

しかし、現代においてはエネルギーが足りているにも関わらず、やるべきことをたくさん抱えているのがヒトという生き物です。子どもたちでさえ、毎日やることがたくさんあります。ところで、「スタンフォードの自分を変える教室」というベストセラーになった本があります。「なぜ人はしてはいけないと思っていることをしてしまうのか」、「なぜやるべきことができないのか」等、人間の意志力について書かれた本です。ずっと以前に読んでいたのですが、子育てについて様々な教育者が言っていることも、そこに書かれていることと同じだなと気づいたのです。怠けるのが本来の人間がどうしたら行動できるのかということです。

多くの教育者と共通しているのが、「悪い習慣を断ち切って良い習慣を作りましょう」という主張です。 生きるためだけなら毎日入浴しなくてもかまわないはずなのに、お風呂に入らないとなんだか気持ち悪いから入る、これと同じ原理を使って自分の行動を変えましょうというのです。また、フジテレビの番組『バイキング』でおなじみのヨコミネ式では「宅習」を勧めています。宅習=自宅学習によって子どもに自学自習の習慣をつけさせるのが狙いです。

音楽を通しての幼児教育『スズキメソード』では、自分の楽器で弾けるようになったらその曲のレッスンは終ではなく、そこから毎日復習する習慣を、それこそ歯磨きのようにしてしまうという指導をしています。つまり、サボりたいという怠惰な心を打ち破るには「習慣」という強力な武器が必要なのです。

■習慣化するためのポイント

では、その習慣を作るために心がけることはなんでしょうか。習慣というくらいですから、繰り返しがポイントです。その繰り返し方も、決まったスケジュールにすることです。その曜日と時刻がやってきたら自然と体が動き出すようにしてしまいます。学校の下校時刻が曜日によって変わるために時間帯を決められないこともあるでしょう。そうした場合は、きっかけを同じにします。例えば帰宅したらすぐに始める。おやつを食べたら開始するなど。ラグビー日本代表の五郎丸選手で有名になった『ルーティーン』のように、一連の連続した課題でも構いません。同じことを同じようにするということが大事なのですから。

また、その繰り返し頻度も考えなくてはなりません。週1、2回では習慣化するには程遠いでしょう。できれば毎日したいものです。私の子どもたちは、幼稚園・保育園の頃から帰宅後は1日3枚のプリント学習をしていました。たった3枚ですのでほんの5分、10分の時間でした。しかしそれが習慣となったので、小学生になっても帰宅後に家庭学習をする習慣ができました。おかげで「勉強しなさい」とほとんど言ったことがありませんでした。

雑誌『プレジデントファミリー』の東大生へのアンケートで、「親から勉強しろと言われたことがない」という回答が一般の大学生より多かったのですが、自分で勉強する習慣ができれば、勉強しろという必要がないので、そうなっているのだと思います。毎日続けたら1ヶ月もあれば人の習慣とすることは可能です。今からでもお子さんと一緒に良い習慣づくりを始めませんか?中学受験の勉強も、習慣にしてしまえばそれほど苦にならないのではないでしょうか。

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