ーAll About受験ガイド高橋公英さんー
わが子を合格に導くヒントとテクニック

子どもには自分で判断させる

■現代の子どもの問題解決能力が低下しているのでは?

現代の子どもの生活を観察していて、最も不足していると感じるものは「自分で判断する機会」です。勉強さえしていれば、上げ膳据え膳で、なんでもやってもらえる。習い事は送り迎えで子どもは親の後をついていくか、自家用車に乗っているだけ。中国では一人っ子政策で大事にされている子どものことを小皇帝と呼ぶそうですが、日本でもまるで王侯貴族並の扱いではないでしょうか。経済力があり教育熱心な家庭ほどその傾向が強く出ます。

想像してみて下さい。仮に塾への送り迎えをやめて、一人で通うことになったらどうなるでしょうか。いつもの道が工事中で通れない。遠回りをしなくてはならない。お母さんに助けは求められない。初めての道でも歩いて行くしかない。ところが道が途中でカーブしていて、思わぬところに出てしまい、塾への行き方がわからなくなってしまった。さあどうしよう。通りかかった大人を捕まえて道を聞き無事に辿り着くことができた。

こうした経験によってその子の問題解決能力は一段と高まるはずです。ところがつねに大人に助けてもらえる状況にいると、子どもの能力は封印されたまま。さらに近ごろは携帯電話という便利なものがあるので、すぐに親にSOSの電話をして助けてもらうことができます。本当は自分でなんとかする経験の方が、何倍もその子の成長につながるのですが。

都会の子どもの方が、塾などに自分で通うケースが多く、自然が豊かな地方のほうがむしろドア・ツー・ドアで送り迎えされていて、経験が不足しがちかもしれません。

確かに現代は子どもをめぐる危険があちらこちらに潜んでいます。そのリスクを考えると子どもを囲い込みたくなる気持ちはわかります。でもそのために成長の機会をみすみす逃しているのです。

■入試問題で必要なのは問題解決能力

今の中学入試問題は、パターン学習で解けるようになる典型的な入試問題にプラスして、試験場で初めて見る問題がプラスされています。

超がつく難関校では初めて見る問題の割合がとても高くなっています。こうした問題を解くために、進学塾では新しい出題形態の問題に数多く触れて演習することが行われています。とにかくパターンにはまらない問題に慣れて、解法への道筋を見つけるパターンを叩きこむ方法です。これはなかなかしんどい方法です。

ところで、そのような訓練をしなくても、見たことのない問題を楽しみながら、解いてしまう生徒がいます。彼らは、「習っていないからできない」と決して言わない生徒です。学ぶことが楽しくて、未知の事柄に対する好奇心が強く、なんとか自力で解決しようとする習慣が身についているのです。

つまり、彼らこそが高い問題解決能力を備えている子どもなのです。このタイプの生徒は、問題の解き方は塾で教えるやり方でも解けるけれど、そこで満足せずにもっと別な方法がないかを考えます。時には、模範解答よりも簡単に解答へたどり着いてしまいます。

■子どもの問題解決能力を高める

中学受験をするような子どもは、幼稚園時代には「おりこう」「かしこい」と言われていた子が多く、小さい頃から周囲の大人に期待されて、あれこれやらされています。勉強においても、与えられた教材をやることに慣れています。また勉強ができるので、冒頭に書いたように、他のことはあまり要求されません。お手伝いなどの経験が少ないようです。

そうした温室育ちの生徒は、正解のない問題に答えられないシーンをよく見かけます。発散的な思考で、可能性のあるものをたくさんあげたり、風が吹けば桶屋が儲かるのような、無理やり関連付けたりするような課題で、戸惑ってしまうのです。

常に正解を求められ、プリントの点数を気にするので「こんなことを言ったら笑われる」という意識が働いて、常識的な思考の枠を超えられません。だからビジネスにおける創造性開発に類する課題で、うまく能力を発揮できないのです。

一方で、地方の小学生の中に見られるのが、幼児教室にかよったこともない、計算の教室にも行っていない、それなのに中学受験の基本問題が解けてしまうという生徒。いわゆる◯◯算の問題を習わずに答えを出すのです。つるかめ算や分配算、倍数算など四則計算を使う問題なら、絵を描いて答えを出してしまいますが、公式や解法のパターンを知っているわけではありません。

ある生徒は両親が家業で忙しく、塾などに行く暇がありませんでした。兄弟で家のことをやり、親がいなくても自分たちで判断して、家事をやる力があります。おそらく、これがこの生徒の問題解決能力を高めて、学校で習ったことにない問題にも対処できるように育ったのだと思います。

「今でしょ!」の流行語で有名になった東進ハイスクールの林修先生が情熱大陸で「トップクラスの生徒はそのように育てられた。親の接し方次第」というような趣旨の発言をしていました。なんでもやってやるのではなくて、自分のことは自分でし、家族のために何か一つ役割を持つ。それが結果的に受験の能力にも結びつくのではないでしょうか。

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