ーAll About受験ガイド高橋公英さんー
わが子を合格に導くヒントとテクニック

正しい受験勉強を正しい方法で

子どもが小学生であると気づきにくいことですが、子どもに必要な勉強というのはどのようなものでしょうか。受験という観点で見れば、基礎学力の養成だけでは済まないでしょう。受験勉強においては、正しい勉強を正しい勉強方法で行うことが大切だということが分かってきます。

小学生に必要な受験勉強とは

小学生に限らず勉強が必要な理由ははっきりしています。社会に出て一人前の大人として自立して行くのに必要な資質を身に着けることです。そのために誰でも備えているべき基本的な学力(読み・書き・計算)と自分で考える力を養っていきます。

ところが、その過程の中に『受験』というものが登場します。入学試験は資格試験とは異なり、一定水準に達しているかどうかを調べるものではありません。限られた定員の中から学力を基準として入学者を選抜する仕組みなので、同じ受験生の中の競争です。

大学受験であれば、基礎学力は通り越して志望校に受かる勉強が当たり前になって来ています。私立文系志望だから理科は勉強しないとか、逆に社会を捨てるというようなことが一般的に行われています。

小学生は学校教育の入り口なので、基礎学力を養うのが目的です。本当なら中3の義務教育までが基礎基本を学ぶ期間になります。しかし中学受験を志す場合には、基礎学力の形成期間の途中で受験に取り組まなくてはなりません。

また入試問題は小学校の学習内容を大きく逸脱することがないようにするために、かえって難しくなっている面があります。そこで中学受験専門塾の必要性が出てきます。

筆者が初めて中学受験生の家庭教師をした頃は、塾に行かずに自宅学習で入学試験を受ける受験生も少なくありませんでした。自由自在や応用自在などの参考書を勉強することで入試対策ができたからです。その理由は中学受験が一般的でなかったために、捻った問題を出題する必要がなかたのと、文科省(当時は文部省)の入試問題への干渉(小学校学習範囲の逸脱に対して)も少なかったからでした。

けれどもご存じの通り、現在は中学志願者の増加に伴い入試問題の難易度を上げなくてはならなくなってきていますし、小学生の知識で解けるという縛りの中で、反対に算数などでは整数論などが中学入試に持ち込まれたりしています。毎年新しいタイプの問題が作られるようにもなりました。

そんな中で情報量と分析力のある大手中学受験塾が生徒を広く集めるようになっています。その塾から「これをやりなさい」と言われれば、内容を検討することなく課題をこなすことが精一杯になってしまいます。

そこでは大学受験の時のように、自分の学力と志望校の傾向と対策をマッチさせるという考え方が忘れられているように感じます。中学受験する小学生にもこの『傾向と対策』という考え方を当てはめてもよいのではないでしょうか。

オーバーワークになりがちな中学受験勉強

中学受験の専門塾のカリキュラムは受験に必要な学習の基本を、4年生の2月(新小5)から3度繰り返すように作られています。最近の主流である新小4からの通塾であれば、基本のエッセンスを1ターンこれに加えます。

人の記憶のメカニズムは学習量の3割くらいしか定着しないということを踏まえて、0.7×0.7×0.7=0.34で残り約7割が入試直前に定着させられるということなのでしょう。

しかしながら、このカリキュラムにとらわれて次々こなすことに終始すると、もし最初の1ターンで消化不良にしてしまえば、何度同じ範囲を学習してもそこを苦手にしてしまいます。実際そのようになっている小学生をおおぜい見かけます。

進学塾にしてみればノウハウの詰まったカリキュラムですから、これをマスターすれば入試を突破できるという自信があります。しかし個々の生徒の事情まで考えて指導してもらえるケースは限られています。カリキュラム至上主義に陥ってしまうと、教材プリントの洪水に飲み込まれて流されてしまいます。

ここで入試の基本に立ち返ることができるのは各家庭の保護者なのです。それは志望校の『傾向』を知り『対策』することです。中学受験用の主要な学校の過去問が売られています。過去問が入手しにくい学校の場合はインターネットや学校説明会で入手できるでしょう。過去問を集めた問題集には頻出分野の出題傾向や配点などの分析も書かれています。

こうした過去問を利用して必ずマスターしなくてはいけない分野と場合によっては捨てても良い分野を早めに見極めておくことは大切です。もちろん最初から捨ててかかるのではありません。ある程度学習が進んだ段階で子どもの負担が増えてきたと感じたら、その時にこの分析を元に負担を減らしてやるのです。

正しい受験勉強とは

元国立学園小学校長の神林先生はこのように言っています。

「子どもにとって必要な二十一世を生き抜く力とは、自ら考え 自ら学び 自ら行動する。そして自らを振り返ることです。」

この言葉で一番重要なのは『自らを振り返る』ことです。人が目標達成に向かって努力するときに一番重要なのが失敗を振り返り正すことなのです。やりっ放しでは決して向上することはできません。残念ながら小学生で自らを振り返ることのできる子はほんの一握りです。その手助けを大人がしてやる必要があります。

確認テストや実力テストや模擬テスト、これらの結果だけを見るのではなく、苦手な問題を把握して弱点補強することが重要です。子どもは点数が何点かは気にしても、どの問題が落としてはいけない問題だったかなどについて関心がありません。受験生全体の正答率や先に述べた志望校の出題家校を加味して、後で復習すべき問題を切り取ってスクラップしておくなど、「振り返り」の材料を作っておきましょう。

子どもが勉強に気乗りしない様子の時に、自分でこのスクラップをやらせるのも一つの手です。機械的な作業なので問題に向かうより喜んでとりかかるかも知れません。

結局のところ、中学受験でも高校大学受験でも弱点を補強し得意分野をさらに伸ばす方法を実行できた受験生が合格を勝ち取っています。たくさん問題をこなしても、得意な問題ばかりやっていては合格に近づけません。自らを振り返り行動を正すことがいかに大事かおわかり頂けると思います。

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